リリースノート

Fedora 10

Fedora ドキュメントプロジェクト

Copyright © 2007, 2008 by Red Hat, Inc. and others. This material may be distributed only subject to the terms and conditions set forth in the Open Publication License, v1.0, available at http://www.opencontent.org/openpub/.

FEDORA、FEDORA PROJECT、及び Fedora ロゴは Red Hat, Inc. の商標であり、 アメリカ合衆国内及び他の国で登録済み、あるいは申請中のもので。ここでは、 Fedora Project のライセンスの基で使用されています。

Red Hat 及び the Red Hat "Shadow Man" ロゴはアメリカ合衆国、及びその他の国に於いて Red Hat, Inc. の登録商標です。

参照されている他の全ての商標と著作権はそれぞれの所有者に属する 知的財産です。

ソフトウェアそのものと同様に、ドキュメントは輸出規制の対象になる可能性があります。 Fedora Project の輸出規制については、http://fedoraproject.org/wiki/Legal/Export をご覧下さい。

概要

Fedora のこのリリースに関する重要な情報


1. Fedora 10 へようこそ
1.1. Fedora へようこそ
1.2. Fedora 10 の概要
1.3. フィードバック
1.3.1. Fedora ソフトウェアに対するフィードバックの提供
1.3.2. 一般的なバグ
1.3.3. リリースノートに対するフィードバックの提供
2. インストールとライブイメージ用の最新事項
2.1. インストールノート
2.1.1. インストールメディア
2.1.2. Anaconda における変更
2.1.3. インストールに関連した問題
2.1.4. アップグレードに関連した問題
2.1.5. キックスタート HTTP の問題
2.1.6. 初期起動には root 以外のユーザーの作成が必要です。
2.2. Fedora ライブイメージ
2.2.1. 利用可能なイメージ
2.2.2. 使用法情報
2.2.3. 使用するメディアをチェック
2.2.4. テキストモードインストール
2.2.5. USB 起動
2.2.6. 永続的ホームディレクトリ
2.2.7. ライブ USB 永続化
2.2.8. Intel ベースの Apple ハードウェアで USB から Fedora Live イメージを起動
2.2.9. 通常の Fedora のインストールとの違い
2.3. ハードウェアの概要
2.3.1. これらのリリースノート内の役に立つハードウェア情報
2.3.2. ハードウェアの立場
2.3.3. ユーザーに出来ることは?
2.4. アーキテクチャー特有の注記
2.4.1. 64ビットプラットフォーム (x86_64 と ppc64) での、RPM の複数アーキテクチャーサポート
2.4.2. Fedora 対応 x86 特有事項
2.4.3. Fedora で x86_64 特有のもの
2.4.4. Fedora 対応 PPC 特有事項
2.5. X Window System - グラフィックス
2.5.1. X 設定の変更
2.5.2. サードパーティービデオドライバー
2.5.3. リソース
2.6. Fedora 10 ブートタイム
2.6.1. GRUB
2.6.2. Plymouth
2.6.3. より速い起動
2.6.4. カーネルモードセッティング
3. マルチメディアに関する前面化
3.1. マルチメディア
3.1.1. マルチメディアプレーヤー
3.1.2. Ogg および Xiph.Org Foundation フォーマット
3.1.3. MP3 と DVD、その他の除外されたマルチメディア
3.1.4. CD・DVD のオーサリングと焼き付け
3.1.5. 画面配信(Screencasts)
3.1.6. プラグインを介した拡張サポート
3.1.7. インフラレッドリモートのサポート
3.1.8. 欠陥なしの PulseAudio
3.1.9. Totem と他の GStreamer アプリケーション内での SELinux 否定
4. デスクトップユーザーへの最新事項
4.1. Fedora デスクトップ
4.1.1. より良い webcam サポート
4.1.2. Plymouth グラフィカルブート
4.1.3. インフラレッドリモートのサポート
4.1.4. Bluetooth BlueZ 4.0
4.1.5. GNOME
4.1.6. KDE
4.1.7. LXDE
4.1.8. Sugar Desktop
4.1.9. Web ブラウザー
4.2. ネットワークキング
4.2.1. ワイヤレス接続の共有
4.3. 印刷
4.4. パッケージノート
4.4.1. GIMP
4.4.2. 法律情報
4.5. 国際言語サポート
4.5.1. 言語の範囲
4.5.2. フォント
4.5.3. 入力メソッド
4.5.4. インド系言語のオンスクリーンキーボード
4.5.5. インド系言語照合サポート
5. ゲーム愛好者、科学愛好者、及びホビー愛好者への最新事項
5.1. ゲームとエンターテイメント
5.2. アマチュアラジオ
6. パワーユーザーの為の機能と修正
6.1. サーバーツール
6.1.1. First Aid Kit (救急箱)
6.2. ファイルシステム
6.2.1. eCryptfs
6.2.2. EXT4
6.2.3. XFS
7. 開発者への最新事項
7.1. ランタイム
7.1.1. Python NSS バインディング
7.2. Java
7.2.1. 上級品種のフリーソフトウェアの Java 実装
7.2.2. Java アプレットと Web 開始アプリケーションの取り扱い
7.2.3. 他の Fedora 技術との新しい統合
7.2.4. Fedora と JPackage
7.2.5. Fedora 8 からのアップグレードに関する注記- OpenJDK が IcedTea の 入れ替えになります。
7.3. ツール
7.3.1. Eclipse
7.3.2. Emacs
7.3.3. GCC コンパイラコレクション
7.3.4. Haskell サポートの改善
7.3.5. オブジェクト指向の CAML OCaml 範囲を拡張
7.3.6. NetBean
7.3.7. AMQP インフラストラクチャ
7.3.8. アプライアンス構築ツール
7.4. Linux カーネル
7.4.1. バージョン
7.4.2. 変更履歴
7.4.3. カーネルの種類
7.4.4. カーネル開発のための準備
7.4.5. バグの報告
7.5. 組み込み型
7.5.1. AVR
7.5.2. Microchip PIC
7.5.3. その他、及びプロセッサの不可知論
7.6. KDE 3 開発プラットフォーム / ライブラリー
8. システム管理者への最新事項
8.1. セキュリティー
8.1.1. セキュリティー拡張
8.1.2. SELinux
8.1.3. SELinux の拡張
8.1.4. セキュリティ監査パッケージ
8.1.5. 全般情報
8.2. システムサービス
8.2.1. アップスタート
8.2.2. ネットワークマネージャー
8.2.3. Autofs
8.2.4. Varnish
8.3. 仮想化
8.3.1. 統一されたカーネルイメージ
8.3.2. 仮想ストレージ管理
8.3.3. 仮想マシンのリモートインストール
8.3.4. その他の改善
8.4. ウェブサーバーとコンテンツサーバー
8.4.1. Drupal
8.5. Samba - Windows との互換性
8.6. メールサーバー
8.6.1. Sendmail
8.7. データベースサーバー
8.7.1. MySQL
8.7.2. PostgreSQL
8.8. 後方互換性
8.8.1. コンパイラの互換性
8.8.2. KDE 3 の開発
8.9. Fedora 10 でのパッケージ更新
8.10. パッケージの変更
9. 法律関係とその他
9.1. Fedora プロジェクト
9.2. 奥付
9.2.1. 貢献者
9.2.2. 生成方法

1. Fedora 10 へようこそ

1.1. Fedora へようこそ

Fedora は Linux ベースのオペレーティングシステムであり、フリーでオープンソースの ソフトウェアを提供します。Fedora は常に誰にでも自由に使用でき、修正と配布が できます。この OS はコミュニティ「Fedora Project」として共同して作業する世界中の 人々によって構築されているものです。Fedora Project はオープンであるため、誰でも 参加を歓迎されます。Fedora Project はユーザーに為に前面に出て、フリーな オープンソースの発展とその内容をリードしていきます。

[Tip] アップグレードしている場合は、特に を 開いて Fedora の最新のリリースノートを確認してください。

Fedora の直前のリリースよりも古いものから移行しようとしているのならば、追加情報のために古いリリースノートを参照すべきです。古いリリースノートは http://docs.fedoraproject.org/release-notes/ にあります。

バグレポートや機能強化の要求などを提出していただくことにより、Fedora Project コミュニティーの継続的な Fedpra 改善活動を支援することができます。バグと機能についての詳細は http://fedoraproject.org/wiki/BugsAndFeatureRequests を 参照してください。ご参加ありがとうございます。

Fedora に関する全般情報は、以下の web ページを参照してください。

1.2. Fedora 10 の概要

今まで通りに Fedora は開発を継続して (http://www.fedoraproject.org/wiki/RedHatContributions)、最新のフリーなオープンソースソフトウェアを 統合します(http://www.fedoraproject.org/wiki/Features)。以下のセクションでは、 最新リリースの Fedora での主要変更の概要を説明しています。Fedora 10 に含まれている他の特徴に ついての詳細は、特徴の目標と進展を解説してある個別の wiki ページを参照して下さい。

http://www.fedoraproject.org/wiki/Releases/10/FeatureList

リリースサイクルを通じて、主幹機能の背後にいる開発者とのインタビューがあり、 内部情報を提供しています:

http://www.fedoraproject.org/wiki/Interviews

Fedora 10 には以下のような主要特徴があります:

このリリースに含まれる他の特徴には以下があります:

Fedora 10 の特徴は特徴一覧のページで確認できます:

http://www.fedoraproject.org/wiki/Releases/10/FeatureList

1.3. フィードバック

コメントや、指摘、バグ報告を Fedora コミュニティーにするために時間を割いて下さってありがとうございます。そうすることで世界中の Fedora や、Linux、フリーソフトウェアの改良を助けることができます。

1.3.1. Fedora ソフトウェアに対するフィードバックの提供

Fedora のソフトウェアやその他のシステム要素に対してのフィードバックについては http://fedoraproject.org/wiki/BugsAndFeatureRequests を参照 してください。このリリースについて共通して報告されたバグや既知の問題の一覧は http://fedoraproject.org/wiki/Bugs/F10Common で入手可能です。

1.3.2. 一般的なバグ

バグのないソフトウェアなど存在しません。フリーのオープンソースソフトウェアの1つの 特徴はバグレポートをする能力であり、それがユーザーの使用するソフトウェアの 修復や改善の手助けをします。

一般的バグの一覧は、Fedora プロジェクトによって各リリース毎に維持されており、 ソフトウェア内のバグかも知れない問題がある場合に適切な出発点となります:

https://fedoraproject.org/wiki/Bugs/Common

1.3.3. リリースノートに対するフィードバックの提供

このリリースノートが何とかして改善できると感じたのであれば、著者に直接フィードバックを提供することができます。好みに応じて、数種のフィードバック提供法が あります:

2. インストールとライブイメージ用の最新事項

2.1. インストールノート

[Tip] Fedora のインストール方法を学ぶには、 を参照してください。

インストール中に、これらのリリースノートで対象としていない問題に遭遇したり質問が ある場合、http://www.fedoraproject.org/wiki/FAQ 及び http://www.fedoraproject.org/wiki/Bugs/Common を参照してください。

Anaconda は Fedora インストーラーの名前です。このセクションでは Anaconda と Fedora 10 のインストールに関する問題の概要を述べます。

2.1.1. インストールメディア

[Note] Fedora DVD ISO イメージは今回大きなファイルです。

Fedora DVD ISO イメージをダウンロードする予定である場合は、ダウンロード用の ツール全てが 2 GB 以上のサイズのファイルを収容できるわけではないことを忘れないで 下さい。

プログラム wget 1.9.1-16 とそれ以上、curl、及び ncftpget はこの制限を持ちません。そして 2 GB 以上のファイルも正常にダウンロードできます。BitTorrent は大容量のファイルを ダウンロードできるもう1つのメソッドです。torrent ファイルの取得と使用法に関する情報には、 http://torrent.fedoraproject.org/ を参照して下さい。

Anaconda は、インストール専用のメディアから 起動中に インストール、又は既存システムをアップグレード が選択された時に、インストールメディアを検証すべきか どうかを尋ねてきます。

Fedora Live メディアを使うには、初期起動のカウントダウン中にいずれかのキーを押すと、 起動オプションメニューが表示されますので、Verify and boot を選択して、メディアテストを実行します。Fedora Live メディアを 確証するためにインストールメディアが使用できます。Anaconda は メディアチェックの間に、Anaconda を実行しているメディア以外の 他のディスクをチェックしたいかどうかを尋ねてきます。他のメディアをテストするには、eject を選択して、挿入してある メディアをイジェクトし、テストしたいメディアを挿入します。

全ての新規インストール、又はライブメディア用にこのテストを実行して下さい。

インストール関連のバグを報告する前にこれらのテストを実行されることを Fedora プロジェクトは強く推奨します。報告されているバグの多くは、実際には、 不正に焼かれた CDや DVD が原因となっています。

稀なケースとして、テスト工程が実際には使用可能なディスクを不具合として 報告することがあります。この結果は多くの場合、ISO ファイルからディスクを 作成している時にパディングを含まないディスク書き込みソフトウェアが原因に なっています。

[Note] BitTorrent は自動的にファイルの整合性を検証します。

If you use BitTorrent, any files you download are automatically validated. If your file completes downloading you do not need to check it. Once you burn your CD or DVD, however, you should still use mediacheck to test the integrity of the media.

インストール時の失敗のもう1つの理由はメモリーの不具合です。Fedora をインストールする前に、 メモリーの検査を実行するには、起動メニューで任意のキーを押してブートメニューに入り、 Memory Test を選択します。 このオプションにより Anaconda の代わりに Memtest86 スタンドアローンメモリーテストソフトウェアを実行します。Memtest86 メモリー検査は、Esc キーを押すまで実行し続けます。

Fedora 10 はグラフィカルな FTP、HTTP インストールをサポートします。ただし、インストーラーイメージが RAM に収まるか、インストール DVD 又は Live Media の ようにローカルのストレージになければなりません。そういうわけで、192 MB 超の RAM を 搭載したシステムか、インストール DVD 又は Live Media から起動するシステムでのみで グラフィカルなインストーラーが使用できます。192 MB 以下の RAM を搭載したマシンでは、 自動的にテキストベースのインストーラーが使用されます。もしテキストベースのインストーラーがいいのであれば、boot: プロンプトで linux text と入力してください。

2.1.2. Anaconda における変更

  • ネットワーキング用の NetworkManager -- Anaconda は、今回インストール中のネットワーク インターフェイスの設定の為に NetworkManager を 使用しています。Anaconda 内の主要ネットワーク インターフェイス設定画面は、削除されています。ユーザーはインストール中に必要とする 場合にのみネットワーク設定の詳細を要求されます。インストール中に使用される設定は その時にシステムに書き込まれます。

    詳細はこのサイトを参照して下さい--http://www.fedoraproject.org/wiki/Anaconda/Features/NetConfigForNM

  • インストーラーを起動する為に netinst.iso を使用している 場合、Anaconda は Fedora ミラーリスト URL を そのインストールソースとして使用するデフォルト設定をします。メソッド選択の画面は もうデフォルトでは表示されません。ミラーリスト URL を使用したくない場合は、 repo=<使用インストールソース> か、又は askmethod をインストーラーブートパラメータに 追加します。askmethod は、以前のリリースと同様に選択画面が出現する ようにします。ブートパラメータに追加するには、初期起動画面で Tab キーを 押してから、既存の一覧に必要なパラメータを追記します。詳細情報には、http://fedoraproject.org/wiki/Anaconda/Optionsrepo=stage2= の説明を参照してください。

2.1.3.1. .iso から PXE の起動

インストールメディア用の NFS を介してマウントされた .iso ファイルを 使用して PXE をブートしている場合は、コマンドラインに method=nfsiso:server:/path を追加します。これが新しく必要になりました。

2.1.3.2. IDE のデバイス名

i386 と x86_64 で IDE ドライブ用の /dev/hdX の使用は、Fedora 7 で /dev/sdX に変更されました。Fedora 7 より 前のリリースからのアップグレードしている場合、アップグレードの為のデバイスラベル化の重要性と、 パーティションの制限についての注意を参照してください。

2.1.3.3. IDE RAID

すべての IDE RAID コントローラーがサポートされるわけではありません。もし RAID コントローラーが dmraid でまだ サポートされてなければ、Linux ソフトウェア RAID を設定することで、ドライブを RAID アレイに 構成することができます。サポートされているコントローラーでは RAID 機能をコンピューターの BIOS で設定してください。

2.1.3.4. 複数の NIC と PXE インストール

複数のネットワークインターフェースがあると、サービスによっては eth0 を BIOS が認識している最初のネットワークインターフェースに割り当てないことがあり、PXE で使用されているネットワークインターフェース以外をインストーラーが使用しようとすることがあります。この動作を変えるにはpxelinux.cfg/* 設定ファイルで以下を使用してください:

	IPAPPEND 2 APPEND
	  ksdevice=bootif
      

上記の設定オプションによりインストーラーは BIOS や PXE が使用しているのと同じネットワークインターフェースを使用するようになります。以下のオプションも使用できます:

	ksdevice=link
      

このオプションによりネットワークスイッチにリンクしているのが見つかった最初のネットワーク装置をインストーラーが使用するようになります。

Fedora アップグレードの推奨手順については、http://fedoraproject.org/wiki/DistributionUpgrades を参照してください。

2.1.4.1. SCSI ドライバーのパーティションの制限

古い IDE ドライバーが 1 装置当たり最大 63 個のパーティションをサポートしていたのに対し、SCSI 装置は 1 装置当たり 15 個のパーティションに制限されています。Anaconda は Fedora の他の部分と同じ方法で、新しい libata ドライバーを使用しており、インストールやアップグレード処理中に IDE ディスク上の 15 個を越えるパーティションを検出できません。

15 パーティションを越えるシステムをアップグレードしようとしているのならば、ディスクを論理ボリューム管理 (LVM) に移行する必要があるかもしれません。この制限は LVM をサポートしていない他のインストールされたシステムと対立する原因に なるかも知れません。ほとんどの最近の Linux ディストリビューションは LVM をサポートしており、他のオペレーティングシステム向けのドライバーも同様に利用可能です。

2.1.4.2. ディスクパーティションはラベル付きでなければならない

Linux カーネルがストレージ装置の取扱い方法を変えたということは、/dev/hdX/dev/sdX といったデバイス名が以前のリリースの値と違うかもしれないということです。Anaconda は、装置を探す際、パーティションラベルか UUID に依存することでこの問題を解決します。これらがない場合、Anaconda はパーティションにはラベルが必要だとの警告を表示し、アップグレードは開始できません。論理ボリューム管理 (LVM) とデバイスマッパーを使用しているシステムは通常、再ラベルを必要としません。

2.1.4.2.1. ディスクパーティションラベルをチェックするには

パーティションラベルを見るには、既存の Fedora システムを起動し、端末のプロンプトで以下を入力します:

	  /sbin/blkid
	

一覧の個々のボリューム行が、以下に示すようにLABEL= 値を持っていることを確認して下さい:

	  /dev/hdd1: LABEL="/boot"
	    UUID="ec6a9d6c-6f05-487e-a8bd-a2594b854406" SEC_TYPE="ext2"
	    TYPE="ext3" 	  
	
2.1.4.2.2. ディスクパーティションラベルをセットするには

ラベル無しの ext2 と ext3 のパーティションには、以下のコマンドを使用します:

	  su -c 'e2label /dev/example f7-slash'
	

VFAT ファイルシステムには、dosfstools パッケージから dosfslabel を使用します。そして NTFS ファイルシステムには ntfsprogs パッケージから ntfslabel を 使用します。マシンを再起動する前に、ファイルシステムのマウントエントリと GRUB カーネルの root エントリも更新しておきます。

2.1.4.2.3. ファイルシステムのマウント行を更新

ファイルシステムのラベルが追加や更新された場合、/etc/fstab のデバイスエントリは以下に合致するように修正されなければなりません:

	  su -c 'cp /etc/fstab /etc/fstab.orig' su -c 'gedit
	    /etc/fstab'
	

ラベルによるマウントの行の例は:

	  LABEL=f7-slash  /  ext3  defaults  1
	    1
	
2.1.4.2.4. /grub.conf カーネルルートエントリーを更新

/ (root) ファイルシステムのラベルが変更された場合、grub 設定ファイル内のカーネル起動パラメーターも変更しなければなりません:

	  su -c 'gedit /boot/grub/grub.conf'
	

カーネル grub 行に合致する例は:

	  kernel /vmlinuz-2.6.20-1.2948.fc6 ro
	    root=LABEL=f7-slash rhgb quiet
	
2.1.4.2.5. ラベルへの試験変更

パーティションラベルが適合されたか、/etc/fstab ファイルが変更されたら、全てのパーティションが正常にマウントされ、ログインできることを確認するために既存の Fedora システムを起動します。完了したら、インストーラーを起動し、アップグレードを開始するためにインストール媒体で再起動します。

2.1.4.3. アップグレードと新規インストール

特にサードパーティーのリポジトリからのソフトウェアを含んでいる場合には、一般的に、アップグレードよりも新規インストールを勧めます。アップグレードした Fedora のシステムでは以前のインストールから残ったサードパーティーのパッケージは期待どおりには動かない可能性があります。それでもアップグレードを行うと決めたのならば、以下の情報が役に立つでしょう:

アップグレードするまえに、システムの完全なバックアップをとりましょう。具体的には /etc//home、さらにカスタマイズされたパッケージがそこにインストールされているのなら /opt/usr/local を保存します。失敗した場合に備え、代替パーティションに古いインストールの「クローン」を作っておきマルチブートにしておくことは、考慮に値するでしょう。その場合、GRUB 起動用フロッピーのような代替の 起動メディアを作っておきます。

[Tip] 設定のバックアップ

/etc/ にある設定ファイルのバックアップは、新規インストール後にシステム設定をやり直す場合にも大変便利です。

アップグレード完了後に次のコマンドを実行します。

	rpm -qa --last > RPMS_by_Install_Time.txt
      

アップグレード以前のパッケージを探すために出力の後ろの方をチェックします。サードパーティーのリポジトリーからのパッケージを削除するか更新します、でなければ、必要に応じた対処をします。以前にインストールしたパッケージのいくつかはどの設定リポジトリーにもないかもしれません。全てのパッケージをリストするには以下のコマンドを使用します:

	su -c 'yum list extras'
      

2.1.5. キックスタート HTTP の問題

HTTP 経由で Kickstart 設定ファイルを使用するとき、ファイルを取り込むことができなかったというエラーでキックスタートファイルの取り込みに失敗することがあります。何も変更せずに OK ボタンを何度かクリックすることで このエラーを消すことができます。回避策として、Kickstart 設定を取り込む他のサポートされた方法を使用してください。

2.1.6. 初期起動には root 以外のユーザーの作成が必要です。

Firstboot アプリケーションはシステム用に root 以外の ユーザーの作成を要求します。これは、gdm を サポートする為のものであり、今後 root ユーザーのグラフィカルデスクトップへのログインを 許可しません。

ネットワーク認証メカニズムがインストール中に選択される場合は、 Firstboot は root 以外のローカルユーザーの作成を要求しません。

2.2. Fedora ライブイメージ

Fedora 10 のリリースには伝統的なインストールイメージに加え、いくつかの Fedora Live ISO イメージを含んでいます。これらの ISO イメージは起動可能で、メディアに焼いて Fedora の試用に使うこともできます。永続的でより良い性能のためにハードドライブに Fedora Live イメージの中身をインストールすることを可能にする機能も含んでいます。

2.2.1. 利用可能なイメージ

現在利用可能なスピンの完全な一覧やその使い方については、ここを参照してください:

http://fedoraproject.org/wiki/CustomSpins

2.2.2. 使用法情報

Fedora ライブイメージから起動するには、そのメディアをコンピューターに入れ、再起動してください。ログインしてデスクトップ環境を使うには、ユーザー名 fedora を入れます。このアカウントにはパスワードはありません。GNOME ベースの Fedora ライブイメージは利用者が好きな言語を選択するだけの 時間を与えるために自動的に1分後にログインします。ログイン後、ライブイメージの内容を ハードドライブにインストールしたいのならば、デスクトップの Install to Hard Drive アイコンをクリックします。

2.2.3. 使用するメディアをチェック

Fedora Live メディアをチェックするには、初期起動のカウントダウン中にどれかキーを 押してブートオプションメニューを表示します。Verify を選択して、 メディアテストを実行する起動をします。

全ての新規ライブメディア用にこのテストを実行します。

2.2.4. テキストモードインストール

Fedora Live イメージのテキストモードインストールを実行するには、 コンソールで liveinst コマンドを使用します。

2.2.5. USB 起動

Fedora Live イメージのもう一つの使い方は USB スティックに入れることです。そうするには、liveusb-creator グラフィカルインターフェイスを使用します。 Add/Remove Software を使用して検索とインストールを するか、又は yum を使用してインストールします:

      su -c 'yum install liveusb-creator'
    

グラフィカルツールの代わりに、livecd-tools パッケージから コマンドラインインターフェイスを使用できます。その後、livecd-iso-to-disk スクリプトを実行します:

/usr/bin/livecd-iso-to-disk /path/to/live.iso /dev/sdb1

/dev/sdb1 をあなたがイメージを置きたいパーティションに変更します。

これは破壊的な処理では ありません ; USBスティック上の現在のデータは保存されます

このツールの Windows バージョンは、ユーザーの試行や、Fedora へ移行を許可する ために利用できます。

2.2.6. 永続的ホームディレクトリ

システムの他の部分をステートレスにしたままで、/home を永続的に 維持するためのサポートが Fedora 10 に追加されました。これには、/home を 暗号化して、USB スティックが紛失したり盗難にあった場合にシステムを保護するようにするサポートが 含まれています。この機能を使用するには、Live イメージをダウンロードして以下のコマンドを実行します:

      livecd-iso-to-disk --home-size-mb 512 /path/to/live.iso /dev/sdb1
    

/dev/sdb1 をあなたがイメージを置きたいパーティションに変更します。

512 を永続的な /home の メガバイト単位の希望サイズで置き換えてください。livecd-iso-to-disk シェルスクリプトが CD イメージのトップレベルにある LiveOS ディレクトリーに 保存されています。USB 媒体は、Fedora Live イメージと、/homeと、 その他の媒体上に保存されるデータの合計のために十分な空き領域が必要です。デフォルトでは、 これが使用するデータを暗号化して、パスフレーズを要求してきます。暗号化のない /home を 持つ場合はそこで、--unencrypted-home と指定します。

後の livecd-iso-to-disk の実行は USB スティック上に作成された /home を保存して、使用中のライブイメージを 変更した場合でもそれを使用続けることに注意して下さい。

2.2.7. ライブ USB 永続化

Fedora 9 用の Fedora Live イメージの永続的変更へのサポートがあります。主な利用パターンは、USB フラッシュドライブの Fedora Live イメージから起動して、その装置に変更を保存する場合です。これをするには、Fedora Live イメージをダウンロードして、以下のコマンドを実行します:

livecd-iso-to-disk --overlay-size-mb 512 /path/to/live.iso /dev/sdb1

/dev/sdb1 をあなたがイメージを置きたいパーティションに変更します。

512 を永続的なデータ、又は 上書き のメガバイト単位の希望サイズで置き換えてください。 livecd-iso-to-disk シェルスクリプトが CD イメージの トップレベルにある LiveOS ディレクトリーに保存されます。USB メディアには、Fedora Live イメージと、上書き、その他がメディア上に保存されるように十分な空き領域が必要です。

2.2.8. Intel ベースの Apple ハードウェアで USB から Fedora Live イメージを起動

Fedora 10 には、ライブイメージを USB イメージに挿入して、それから Intel プロセッサベースの Apple ハードウェア上でそれを起動するためのサポートが含まれています。ほとんどの x86 マシンとは異なり、このハードウェアは USB スティックの 再フォーマットを必要とします。USB スティックを設定するには、次を実行します:

/usr/bin/livecd-iso-to-disk --mactel /path/to/live.iso /dev/sdb1

/dev/sdb1 をあなたがイメージを置きたいパーティションに変更します。

上記に説明のある livecd-iso-to-disk ツールの為の 他の全ての引数もここで使用できることに注意して下さい。

2.2.9. 通常の Fedora のインストールとの違い

以下の点で通常の Fedora のインストールと Fedora Live イメージ異なります。

  • Fedora Live イメージは標準 DVD イメージで扱えるパッケージの一部を提供します。 両方とも全てのパッケージがある同一のリポジトリーに接続します。

  • SSH デーモン sshd はデフォルトで無効になっています。 SSH デーモンが無効になっているのは、Fedora Live イメージでデフォルトユーザー名にパスワードがないからです。しかし、ハードディスクへのインストールでは新しいユーザー名とパスワードを要求します。

  • Fedora Live イメージでのインストールはパッケージの選択や、アップグレードの機能を許可しません。その理由はファイルシステム全体をそのままハードディスクに複写するからです。インストールが終わってシステムが再起動した後には、 Add/Remove Packages ツールか、yum か、又は 他のソフトウェア管理ツールで好きなようにパッケージの追加や削除ができます。

  • Fedora Live イメージは i586 アーキテクチャーでは動作しません。

2.3. ハードウェアの概要

ユーザーは頻繁に、Fedora が ハードウェア互換性リスト (HCL) を提供するように要求してきていましたが、我々は 注意深くそれを避けていました。その理由は、常時更新の作業が困難であり、 報いないことであるため、1つの Linux ディストリビューションで扱うよりも コミュニティで広範囲に扱うことが最適だからです。

しかしながら、閉鎖型ソースのハードウェアドライバーに対する我々の立場と ハードウェア用のバイナリファームウェアの問題の為に、Fedora プロジェクトが Fedora ユーザーに対して提供したい追加の情報が少々あります。

2.3.1. これらのリリースノート内の役に立つハードウェア情報

2.3.2. ハードウェアの立場

http://fedoraproject.org/wiki/ForbiddenItems で参照:

  • 商用の製品の場合は Fedora 内に入れることができません。

  • 法律的に問題があるものは、Fedora 内に入れることができません。

  • アメリカ合衆国の連邦法規に違反するものは Fedora 内に入れることができません。

2.3.3. ユーザーに出来ることは?

  1. 行動を起こしましょう。フリーでオープンソースのドライバーとファームウェアだけを要求することを ハードウェアベンダーに伝えましょう。

  2. 購入者の強みを利用して、ハードウェアをオープンソースのドライバーとファーム ウェアでサポートしているハードウェアベンダーのみから購入しましょう。詳細は、 http://www.fsf.org/campaigns/hardware.html を参照して下さい。

2.4. アーキテクチャー特有の注記

このセクションでは、Fedora でサポートするハードウェアアーキテクチャーに特有の情報を提供します。

2.4.1. 64ビットプラットフォーム (x86_64 と ppc64) での、RPM の複数アーキテクチャーサポート

RPM は同じパッケージを複数アーキテクチャーに平行してインストールすることをサポートします。rpm -qa のようなデフォルトのパッケージリスト表示では、アーキテクチャーが表示されないのでパッケージが重複して表示されるように見えます。代わりに yum-utils パッケージの一部であり、 デフォルトでアーキテクチャーを表示する、repoquery を使ってください。 yum-utils をインストールするには、次のコマンドを実行します:

      su -c 'yum install yum-utils'
    

rpm を使ってアーキテクチャー付きで全パッケージを表示するには、以下のコマンドを実行します。

      rpm -qa --queryformat "%{name}-%{version}-%{release}.%{arch}\n"
    

これによりデフォルトの問い合わせがアーキテクチャーを表示するように設定が変わります。これを /etc/rpm/macros (システム全体の設定用) または ~/.rpmmacros (ユーザー毎の設定用) に追加します。

      %_query_all_fmt %%{name}-%%{version}-%%{release}.%%{arch}
    

2.4.2. Fedora 対応 x86 特有事項

このセクションでは、Fedora と x86 ハードウェアプラットフォームに特有の情報を取り扱います。

2.4.2.1. x86 ハードウェア要件

インストール中、またはインストール後に Fedora 10 特有の機能を使うには、ビデオカードやネットワークカードといった他のハードウェア構成要素の詳細を知っておく必要があるでしょう。

2.4.2.1.1. プロセッサーとメモリー

以下の CPU 仕様は、Intel プロセッサーの用語で記述されています。AMD や、Cyrix、VIA から提供されているもので、以下の Intel プロセッサーと互換性を持つもの、または同等な他のプロセッサーも Fedora で使用できるでしょう。

Fedora 10 は Intel Pentium 以上のプロセッサーを要求し、Pentium 4 以降のプロセッサー用に最適化されています。

  • テキストモードに推奨: 200 MHz Pentium クラス以上。

  • グラフィカルモードに推奨: 400 MHz Pentium II 以上。

  • テキストモードでの最小 RAM: 128MB。

  • グラフィカルモードでの最小 RAM: 192MB。

  • グラフィカルモードでの推奨 RAM: 256MB。

2.4.2.1.2. ハードディスク容量

DVD インストールからの全パッケージは 9 GB 以上のディスク領域を占拠します。 最終的なインストールの大きさはインストール時に選択したインストールスピンと パッケージにより決まります。インストール中にはインストール環境を保持するために 追加のディスク領域が必要になります。この追加のディスク領域は、 /Fedora/base/stage2.img のサイズと、インストール後のシステムの /var/lib/rpm の ファイルのサイズを加えたものに相当します。

実際的には、追加容量として最小インストールの 90 MB から、大きめのインストールで 175 MB 位の範囲が必要です。

また、あらゆるユーザーデータにも追加の容量が必要であり、システムを正常に動作させるには少なくとも 5% の空き容量の維持が必要です。

2.4.3. Fedora で x86_64 特有のもの

このセクションでは、Fedora と x86_64 ハードウェアプラットフォームに特有の情報を取り扱います。

2.4.3.1. x86_64 のハードウェア要件

インストール中、またはインストール後に Fedora 10 特有の機能を使うには、ビデオカードやネットワークカードといった他のハードウェア構成要素の詳細を知っておく必要があるでしょう。

2.4.3.1.1. x86_64 のメモリー要件
  • テキストモードでの最小 RAM: 256MB。

  • グラフィカルモードでの最小 RAM: 384MB。

  • グラフィカルモードでの推奨 RAM: 512MB。

2.4.3.1.2. x86_64 のハードディスク容量の要件

DVD インストールからの全パッケージは 9 GB 以上のディスク領域を占拠します。 最終的なインストールの大きさはインストール時に選択したインストールスピンと パッケージにより決まります。インストール中にはインストール環境を保持するために 追加のディスク領域が必要になります。この追加のディスク領域は、 /Fedora/base/stage2.img のサイズと、インストール後のシステムの /var/lib/rpm の ファイルのサイズを加えたものに相当します。

実際的には、追加容量として最小インストールの 90 MB から、大きめのインストールで 175 MB 位の範囲が必要です。

また、あらゆるユーザーデータにも追加の容量が必要であり、システムを正常に動作させるには少なくとも 5% の空き容量の維持が必要です。

2.4.4. Fedora 対応 PPC 特有事項

このセクションでは、Fedora と PPC (Power PC) ハードウェアプラットフォームに特有の情報を 取り扱います。

2.4.4.1. PPC のためのハードウェア要件
2.4.4.1.1. プロセッサーとメモリー
  • 最小限 CPU: PowerPC G3 / POWER3。

  • Fedora 10 は 1999 年頃以降に出荷された New World 世代のアップル Power Macintosh をサポートします。Old World マシンも動作するかもしれませんが、Fedora ディストリビューションには含まれていない特殊なブートローダーを必要とします。Fedora はまた、POWER5 と POWER6 のマシンにもインストールされて テストされています。

  • Fedora 10 は pSeries と Cell Broadband Engine のマシンをサポートします。

  • Fedora 10 は、Sony PlayStation 3、Genesi Pegasos II、Efika もサポートします。

  • Fedora 10 は P.A. Semiconductor の'Electra' マシン向けの新ハードウェアサポートを含んでいます。

  • Fedora 10 には Terrasoft Solutions パワーステーションの ワークステーションも含まれています。

  • テキストモードでの推奨環境: 233 MHz G3 以上、128MiB RAM。

  • グラフィカルモードでの推奨環境: 400 MHz G3 以上、256MiB RAM。

2.4.4.1.2. ハードディスク容量

全パッケージでは 9 GB 以上のディスク領域を占拠します。最終的な大きさは全面的に インストール時に選択したインストールスピンとパッケージにより決まります。インストール中にはインストール環境を保持するために追加のディスク領域が必要です。この追加のディスク領域は、 /Fedora/base/stage2.img のサイズと、 インストール後のシステムの /var/lib/rpm の ファイルのサイズを加えたものに相当します。

具体的には、追加容量として最小インストールの 90 MiB から、大きめのインストールで 175 MiB 位の範囲が必要です。

また、あらゆるユーザーデータにも追加の容量が必要であり、システムを正常に動作させるには少なくとも 5% の空き容量が必要です。

2.4.4.2. 64ビットマシンでの 4 KB ページ

Fedora Core 6 での 64KiB ページでの短い実験の後、PowerPC64 カーネルは 4KiB ページに戻りました。インストーラーはアップグレード中に swap パーティションを自動的に再フォーマットします。

2.4.4.3. Apple キーボード

Apple システムでの Option キーは PC での Alt キーと同じものです。ドキュメントやインストーラーで Alt キーに触れているところでは、Option キーを使ってください。キーの組合わせによっては、Option キーを Fn キーと組み合わせて使う必要があるでしょう。例えば、仮想ターミナル tty3 に切り替えるためには Option+Fn+F3 を使います。

2.4.4.4. PPC インストールノート

Fedora のインストールディスク 1 はサポートしているハードウェアで起動可能です。それに加え、起動可能な CD イメージは1枚目の images/ ディレクトリ以下にあります。このイメージはハードウエアによって次のような異なる動作をします:

  • ほとんどのマシンでは、ブートローダーが 32-bit または 64-bit インストーラーの適切な方をインストーラーディスクから自動的に起動します。

  • 64-bit IBM pSeries (POWER4/POWER5/POWER6)、 現在の iSeries モデル -- CD を起動するために OpenFirmware を 使用した後、ブートローダー yaboot が自動的に 64 ビットインストーラーを起動します。

  • IBM "Legacy" iSeries (POWER4) -- OpenFirmware を使用しない、いわゆる "Legacy" iSeries モデルは インストールツリーの images/iSeries ディレクトリーにある起動イメージの使用を必要とします。

  • Genesi Pegasos II / Efika 5200B -- Fedora カーネルは powerdeveloper.org からの "デバイスツリー補助" を使うことなく、Pegasos と Efika の両方をサポートします。 しかしファームウェアでの ISO9660 用の完全サポートが欠けているということは CD からの yaboot 経由の起動が出来ないことを意味します。代わりに CD からか、ネットワーク経由で 'netboot' イメージを起動します。イメージの大きさのため、ファームウェアの load-base 変数を デフォルトの 4MB ではなく、32MB のような大きなアドレスにファイルをロードするように設定しなければなりません。

     
    	  setenv load-base 0x2000000
    	

    OpenFirmware のプロンプトで、Efika 更新が必要ならば以下のコマンドを入力し、そうでなければ CD から netboot イメージを入力します:

    	  boot cd: /images/netboot/ppc32.img
    	

    又はネットワークから:

    	  boot eth ppc32.img
    	

    インストール済みの Fedora システムをブート可能にする為に OpenFirmware も手動で 設定する必要があります。これを実行するには、boot-deviceboot-file 環境変数を適切に設定して、/boot パーティションから yaboot をロードします。例えば、 デフォルトのインストールが以下を必要とするかも知れません:

    setenv boot-device hd:0 setenv boot-file
    	    /yaboot/yaboot setenv auto-boot? true
    	
  • PA Semi Electra -- Electra ファームウェアはまだ yaboot をサポートしていません; Electra でインストールするには、ppc64.img netboot イメージで 起動できます。インストール後、インストールしたカーネルと initrd を /boot パーティションからロードするように手作業でファームウェアを設定する必要があります。

    詳細についてはファームウェアのドキュメントをご覧下さい。

  • Sony PlayStation 3 -- PlayStation 3 にインストールするには、まずファームウェアを 1.60 以降に 更新します。http://www.playstation.com/ps3-openplatform/manual.html にある 指示に従って "Other OS" ブートローダーを flash にインストールしなければなりません。ftp://ftp.kernel.org/pub/linux/kernel/people/geoff/cell/ で 利用可能なソニーの "ADDON" CD で適切なブートローダーイメージを見つけることができます。

    ブートローダーをインストールしたら、PlayStation 3 は Fedora のインストールメディアから 起動できるはずです。NFS は FTP や HTTP 手法よりもメモリー消費が少ないので、ネットワークインストールは NFS で一番良く機能します。text オプションを使用することも インストーラーで消費するメモリーの量を低減します。

    Fedora と PlayStation3 や、PowerPC 上の Fedora 全般に関しての情報は、Fedora-PPC メーリングリスト (http://lists.infradead.org/mailman/listinfo/fedora-ppc) か、 FreeNode (http://freenode.net/.) 上で #fedora-ppc チャネルに参加してください。

  • ネットワーク起動 -- インストーラーのカーネルと ramdisk を含む一体化されたイメージが、 インストールツリーの images/netboot/ ディレクトリー以下にあります。これらは TFTP を使ったネットワーク起動を意図してはいますが、他のことにも使うことができます。

    yaboot ローダーは IBM pSeries とアップル Macintosh のための TFTP 起動をサポートします。netboot イメージ上で yaboot を使うことを推奨します。

2.4.4.4.1. PPC 特有のパッケージ

  • ppc64-utils パッケージはアップストリームのパッケージング (ps3pf-utilspowerpc-utilspowerpc-utils-papr) を反映して個々のパッケージに分かれました。mkzimage コマンドはもう提供されませんが、kernel-bootwrapper パッケージから wrapper スクリプトを利用できます:

    wrapper -i initrd-${KERN_VERSION}.img -o
    	zImage-${KERN_VERSION}.img vmlinuz-${KERN_VERSION}
    	  

2.5. X Window System - グラフィックス

このセクションでは、Fedora で提供される X Window System の実装、X.org に関連する情報を説明します。

2.5.1. X 設定の変更

Fedora 10 は

evdev

入力ドライバーを X サーバー用の標準のマウスとキーボード ドライバーとして使用します。このドライバーは HAL を使用して機能し、ランタイム時に デバイスが追加されたり削除されたりできるようにする永続的なデバイス単位の設定を 提供します。

2.5.2. サードパーティービデオドライバー

サードパーティー製ビデオドライバーの使用に関するガイドライン詳細については Xorg third-party drivers ページを参照してください。

http://fedoraproject.org/wiki/Xorg/3rdPartyVideoDrivers

2.6. Fedora 10 ブートタイム

Fedora 10 には複数のブートタイム更新が収納されており、より速い起動を可能にする 変更とグラフィック起動の変更を含んでいます。

2.6.1. GRUB

GRUB メニューは、デュアルブートシステム以外ではもうスタートアップで表示されません。 GRUB メニューを立ち上げるには、カーネルがロードされる前に Shift キーを 押したままにします。(他のキーでも機能しますが、Shift が使用するのに 一番安全です)

2.6.2. Plymouth

Plymouth は Fedora 10 デビューしたグラフィカルなブートアップシステムです。

  • grub コマンドラインに rhgb を 追加すると、Plymouth に指示をしてご使用のハードウェアに適切なプラグインをロードします。

  • Plymouth と一緒に付随しているグラフィカルブートスプラッシュ画面は、最善の機能を 発揮するのにカーネルモードセッティングドライバーを必要とします。今のところまだ、 全てのハードウェア用にはカーネルモードセッティングドライバーは使用できません。 このドライバーが広範囲に使用できるようになる前にグラフィカルスプラッシュを見るには、 vga=0x318 をカーネルの grub コマンドラインに追加します。これは、vesafb を使用しており、 フラットパネルに必ずしもネイティブの解像度を与えるものではなく、画面のチラツキや X との他の異様な反応の原因になる可能性があります。vga=0x318、 すなわち、カーネルモードセッティングドライバーがないと、Plymouth は、単純でも 機能的なテキストベースのプラグインを使用します。

  • 現在、Radeon R500 とそれ以上のユーザーがデフォルトでカーネルモードセッティングを 取得できます。R100 と R200 用のモードセッティングを提供するために作業は進行中です。 更に、Intel カーネルモードセッティングドライバーは開発中ですが、デフォルトでは オンになりません。

  • カーネルモードセッティングドライバーはまだ開発段階にあり少々バグの気配があります。 起動時に真っ黒な画面となってしまうとか、ノイズのみの画面になるような場合は、grub の カーネルブートプロンプトに nomodeset を追加して、この モードセッティングを無効にして下さい。

  • Plymouth はブートメッセージを隠します。このブートメッセージを表示するには、 ブート時に Esc キーを押すか、あるいはブート後に /var/log/boot.log 内で表示できます。別の方法としては、カーネルコマンドラインから rhgb を削除すると、plymouth は全てのブートメッセージを表示します。また、ログインの画面に、 ステータスアイコンがあり、ここでブート警告を表示することができます。

2.6.3. より速い起動

Fedora 10 はプロセスのスタートアップに於いての改善によりより速い起動を提供します。

  • Readahead は ブートプロセスと並行して開始されます。

  • Udev は時間がかかるように見えるかも知れませんが、実際には背後で起動プロセスに 必要な全てのディスクバッファを先読みして起動プロセス全体を短縮します。先読みファイル 一覧の作成は月ごとに実行され、/.readahead_collect を 操作することにより手動でも誘発することができます。設定ファイル /etc/sysconfig/readahead を 編集すると先読みコレクターと先読みをオフにすることも出来ます。

2.6.4. カーネルモードセッティング

カーネルモードセッティング (KMS) は DRM ドライバー内で「有効」か 「無効」にデフォルト設定可能であり、ブート時に有効か無効にすることが できます。

  • Plymouth ドライバーと DDX ドライバーは両方とも、KMS が存在して有効に なっているかどうかを検出します。存在して有効な場合は、Plymouth ドライバーと DDX ドライバーは それを活用するようになります。

  • KMS が存在しないか、又は存在しても無効になっている場合は、Plymouth は 自動的にテキストスプラッシュに戻り、DDX ドライバーは 自動的にユーザースペースの モードセッティングに戻ります。

  • より迅速なユーザー切り替え、段差のない X サーバー切り替え、及びグラフィカル パニックメッセージを可能にします。

3. マルチメディアに関する前面化

3.1. マルチメディア

Fedora には再生・記録・編集を含む様々なマルチメディア機能を持ったアプリケーションが含まれます。追加のパッケージは Fedora パッケージコレクションソフトウェア収納庫から取得できます。Fedora のマルチメディアに関する追加情報は http://fedoraproject.org/wiki/Multimedia にある Fedora プロジェクトのウェブサイトのマルチメディアセクションを参照して下さい。

3.1.1. マルチメディアプレーヤー

Fedora のデフォルトインストールにはメディアプレイバック用の RhythmboxTotem が収納されています。さらに、人気のある XMMS プレイヤーや、KDE の amaroK を始めとしたその他の多くのプログラムが Fedora リポジトリから利用可能です。GNOME、KDE にもまた、共に様々なフォーマットに対応したプレイヤー群があります。他のフォーマットを処理するその他のプログラムは サードパーティから入手できます。

GNOME 用のデフォルトムービープレーヤー、Totem は今回、パッケージをリコンパイルや切り替えしないで、バックエンドをプレイバックに切り替える機能を持っています。Xine バックエンドをインストールするには、Add/Remove Software を使用して totem-xine をインストール するか、又は以下のコマンドを実行します:

      su -c 'yum install totem-xine'
    

Xine バックエンドで Totem を一度だけ実行するには:

      su -c 'totem-backend -b xine totem'
    

システム全体用に xine へのデフォルトバックエンドを変更するには:

      su -c 'totem-backend -b xine'
    

Xine バックエンドを使用している間、一時的に GStreamer バックエンドを使用することが できます。GStreamer バックエンドを使用するには、以下のコマンドを実行します:

      su -c 'totem-backend -b gstreamer'
    

3.1.2. Ogg および Xiph.Org Foundation フォーマット

Fedora は Ogg メディアコンテナフォーマットや、Vorbis オーディオ、Theora ビデオ、Speex オーディオ、FLAC ロスレスオーディオフォーマットの完全なサポートを含んでいます。これらの自由に配布可能なフォーマットは、特許やライセンスの制限に邪魔されることがありません。より人気があり制限のあるフォーマットに対して、これらは強力で柔軟な代替を提供します。Fedora プロジェクトは制限のあるフォーマットの代わりにオープンフォーマットを使用することを推奨します。これらのフォーマットの詳細と使用法に関しては以下を参照してください:

3.1.3. MP3 と DVD、その他の除外されたマルチメディア

Fedora は MP3 や DVD ビデオの再生や記録のサポートを含めることができません。MP3 フォーマットは特許で保護されていて、その特許保持者は必要なライセンスを提供していません。DVD ビデオフォーマットは特許で保護されていて暗号スキームで 装備されています。特許保持者が必要なライセンスを提供しておらず、また CSS 暗号化ディスクを復号するのに必要なコードがアメリカ合衆国の著作権法である Digital Millennium Copyright 法に抵触します。また、Adobe の Flash Player や Real Media の Real Player などのいくつかのマルチメディアアプリケーションプログラムも、特許や著作権、ライセンス制限により Fedora から除外されています。この問題については http://fedoraproject.org/wiki/ForbiddenItems を参照してください。

Fedora 用の他の MP3 オプションが入手できるかもしれませんが、Fluendo は今回、エンドユーザーに特許ライセンスが必要な GStreamer 用の MP3 プラグインを提供します。このプラグインは GStreamer フレームワークをバックエンドとして使用しているアプリケーションの MP3 サポートを可能にします。ライセンスの問題でこのプラグインを Fedora で配布できませんが、古い問題に対する新しい解法の提案です。プラグインの詳細については:

3.1.4. CD・DVD のオーサリングと焼き付け

Fedora と Desktop Live スピンのデフォルトインストールには、CD と DVD の焼き付けの為の組み込み型 機能が含まれています。Fedora には、CD と DVD の作成及び焼き付けを簡単にできるツールが 各種含まれており、また、BraseroGnomeBaker、及び K3b などのグラフィカルプログラムも 含まれています。グラフィカルプログラムは アプリケーションサウンドとビデオ の順で見つけることが出来ます。 Fedora には wodimreadom、 及び、genisoimage を含むコンソールプログラムも含まれています。

3.1.5. 画面配信(Screencasts)

オープンソースの技術を使ったデスクトップセッションの記録である screencasts(画面配信) の作成、再生に Fedora を使うことができます。Fedora には、Theora ビデオフォーマットを使って screencasts を作成する istanbul と、GIF アニメファイルとして screencasts を作成する byzanz が含まれます。 これらのビデオは Fedora に含まれるいくつかのプレイヤーを使って再生することができます。貢献者として、又はエンドユーザーとしての利用のどちらにおいても、Fedora プロジェクトに screencast を提出する上で、これが好ましい方法です。より総括的な説明については screencasting ページを参照してください:

http://fedoraproject.org/wiki/ScreenCasting

3.1.6. プラグインを介した拡張サポート

Fedora のメディアプレーヤーの殆んどは、別のメディアフォーマットと音声出力システム用のサポートを追加するためのプラグインを使用することができます。その一部は、メディアフォーマットのサポートとサウンド出力を処理するために、gstreamer のような強力なバックエンドを使用します。Fedora はこうしたバックエンドや個々のアプリケーションのためのプラグインパッケージを提供していますし、サードパーティーは、 さらに卓越した機能を追加するための他のプラグインを提供しているかもしれません。

3.1.7. インフラレッドリモートのサポート

LIRC へのグラフィカルフロントエンドは、gnome-lirc-properties によって提供されており、インフラレッドリモート コントロールへの接続と設定を簡単にします。LIRC はインフラレッドリモート コントロールの為のサポートを実装する為に通常マルチメディアアプリケーションで 使用され、これを RhythmboxTotem で 使用することは、コンピュータにリモートレシーバをプラグインして、それから インフラレッド リモートコントロール 設定内で 自動検出 を選択すると言う 簡単な操作になります。

以前のセットアップを LIRC で行っている場合は、gnome-lirc-properties を 使用して設定ファイルを再生成することをお薦めします。これは、大部分のアプリケーションがこれから使用する 新しいセットアップで機能するために必要となります。

詳細については機能ページを参照して下さい:

https://fedoraproject.org/wiki/Features/BetterLIRCSupport

3.1.8. 欠陥なしの PulseAudio

PulseAudio サウンドサーバーは書き換えられており、旧来の割り込み駆動の アプローチではなく、タイマーベースのオーディオスケジューリングを使用する ようになりました。これは、Apple の CoreAudio や Windows Vista オーディオ サブシステムのような他のシステムで採用されているアプローチです。タイマー ベースのオーディオスケジューリングは、消費電力の節減、ドロップアウトの 低減、及びアプリケーションのニーズに対する遅延への柔軟な調整などを含む 数多くの利便性を持っています。

3.1.9. Totem と他の GStreamer アプリケーション内での SELinux 否定

Totem 又は 他の GStreamer アプリケーションを使用して マルチメディアのコンテンツをプレイする時に、ユーザーは SELinux 否定を経験するかも 知れません。SELinux トラブルシューティングツールは、以下に似たメッセージを 提示する可能性があります:

SELinux is preventing gst-install-plu from making the program stack executable.

この状況は、Fluendo MP3 codecs の古いバージョンがインストールされている場合に、 発生する可能性があります。この問題を解決するには、luendo MP3 デコーダープラグインの 最新バージョンをインストールします。これは実行可能なスタックを必要としません。

4. デスクトップユーザーへの最新事項

4.1. Fedora デスクトップ

このセクションでは Fedora グラフィカルデスクトップユーザーに影響を与える変更について詳述します。

4.1.1. より良い webcam サポート

Fedora 10 には、webcam への向上したサポートが付いています。

このサポートは Windows Vista 互換ロゴを使用する webcam 用のサポートを追加した Fedora 9 で最初に導入された UVC ドライバーの改善に追従しています。Fedora 10 は gspca の新規 V4L2 バージョンである、多数の異なる USB webcam ブリッジとセンサーの為のサポートを持つ USB webcam ドライバーフレームワークを 特徴としています。

webcam 用のユーザースペースサポートも、libv4l の 追加と libv4l を使う為のアプリケーションを 使用する全ての webcam の更新により改善しました。このサポートにより、これらのアプリケーションは webcam から、特に gspca でサポートされる多くの webcam から、発信される 製造元特有でカスタムのビデオ形式理解するようになります。

Fedora 10 の新しい webcam サポートがテストされている全ての webcam とアプリケーションの 一覧表については、https://fedoraproject.org/wiki/Features/BetterWebcamSupport を参照して下さい。gspca の オリジナルバージョンでサポートされている webcam の一覧には、オリジナルの gspca ウェブサイトをご覧下さい。

http://mxhaard.free.fr/spca5xx.html

Fedora 10 内の gspca の V4L2 バージョンはこれらの webcam とその他を全てサポートします。

4.1.2. Plymouth グラフィカルブート

新しいグラフィカルブートに関する詳細には、Section 2.6, “Fedora 10 ブートタイム” をご覧下さい。

4.1.3. インフラレッドリモートのサポート

Fedora 10 に新しいものとして、LIRC 設定の為の新グラフィカルフロントエンドを持つ gnome-lirc-properties パッケージがあり、そのプロトコルを サポートするアプリケーションと共に使用できます。詳細情報については Section 4.1.3, “インフラレッドリモートのサポート” を参照して下さい。

LIRC はインフラレッドリモートコントロールの為のサポートを実装する為に通常マルチメディアアプリケーションで 使用され、これを RhythmboxTotem で 使用することは、コンピュータにリモートレシーバをプラグインして、それから インフラレッド リモートコントロール 設定内で 自動検出 を選択すると言う 簡単な操作になります。詳細情報には、その機能ページを参照して下さい:

https://fedoraproject.org/wiki/Features/BetterLIRCSupport

4.1.4. Bluetooth BlueZ 4.0

BlueZ (http://www.bluez.org,) と呼ばれる Bluetooth スタックは Fedora 10 で バージョン 4.x に更新されました。このバージョン内でのほとんどの 変更はアプリケーション開発者に役に立ちますが、ユーザー自身もキーボード、マウス、及び 他のサポートされた Bluetooth デバイスの為の設定に於いて、新しくて使用が簡単なウィザードに 気がつくはずです。また、個人設定を通じてラップトップのほとんどのブランド上で Bluetooth を オフにする能力もあります。この新しいバージョンは将来、PulseAudio を通じてオーディオ デバイス用のより良いサポートも可能になります。

デフォルトの Bluetooth カーネルドライバーも btusb に 切り替えられており、その前身である hci_usb と比較すると 電気消費量を節減します。

4.1.5. GNOME

今回のリリースは GNOME 2.24 を特徴とします。詳細には以下を参照して下さい:

http://www.gnome.org/start/2.24/

4.1.5.1. Empathy インスタントメッセンジャー

Empathy インスタントメッセンジャーがこのリリースで 利用できます。これは、IRC、XMPP (Jabber)、Yahoo、MSN、及びその他を含む 複数のプロトコルをプラグインを介してサポートします。また、XMPP プロトコルでは、 ビデオとボイスのサポートをして、他のプロトコルではサポートが活発な開発中です。 Empathy は、多くの追加プラグインを持つ telepathy フレーム ワークを使用しています:

  • telepathy-gabble - Jabber/XMPP プラグイン

  • telepathy-idle - IRC プラグイン

  • telepathy-butterfly - MSN プラグイン

  • telepathy-sofiasip - SIP プラグイン

  • telepathy-haze Libpurple (Pidgin) ライブラリ接続マネージャは Yahoo などの他のプロトコルの為のサポートを提供します。

Pidgin は Fedora ソフトウェアレポジトリで使用可能で あることを継続し、Fedora の以前のリリースからアップグレードしているユーザーの為にデフォルトとして残ります。

4.1.5.2. GNOME ディスプレイマネージャー

GNOME ディスプレイマネージャ(gdm) は 最新のアップストリームコードに更新されて、Fedora 開発者主導による完全な書き換えと なっています。PolicyKit はシャットダウンと再起動の制御に使用できます。設定ツール gdmsetup は現在不在ですが、入れ替えられる予定です。 設定の変更については以下を参照して下さい:

http://live.gnome.org/GDM/2.22/Configuration

4.1.5.3. Codec インストールヘルパー

GStreamer codec インストールヘルパー codeina は Fedora 10 では、PackageKit ベースのソリューションへと入れ替わっています。 Totem、Rhythmbox、又は他の GStreamer アプリケーションが映画や歌を読み込む 為にプラグインを必要とする時、PackageKit ダイアログが出てきて、ユーザーが 必要なパッケージを設定済みのリポジトリ内で見つけることができるようにします。

詳細については機能のページを参照してください:

https://fedoraproject.org/wiki/Features/GStreamer_dependencies_in_RPM

4.1.6. KDE

このリリースでは KDE 4.1.2 を採用しています。kdevelop パッケージが KDE 4.1 の一部ではなく、KDE 4.1 では kdewebdev が部分的にしか 利用可能ではない (Quanta が不在) ので、これらのパッケージの KDE 3.5.10 版を配布しています。KDE 4 にまだ移行されていないゲーム群を含んでいる、 kdegames3 パッケージは利用可能です。

http://kde.org/announcements/announce-4.1.2.php

KDE 4.1 は、KDE 4 の最新のリリースであり、数種の新しい機能を提供します。 最初の KDE 4 リリースシリーズである KDE 4.0 に対して多くの操作改善とバグ修正が あります。今回のリリースには、フォルダー表示デスクトップアプレット(Plasmoid)、 DolphinKonqueror への改善、 及び多くのアプリケーション改善が含まれています。KDE 4.1.2 は、KDE 4.1 リリースシリーズ派生の バグ修正リリースです。

Fedora 10 は、旧来の KDE 3 デスクトップを含んでいません。しかし、KDE 4 や他のデスクトップ環境で KDE 3 アプリケーションのビルドや実行に使用できる互換 KDE 3 開発プラットフォームは含んでいます。収納されている内容の詳細については 「KDE 3 開発プラットフォーム / ライブラリー」 セクションを参照してください。

Fedora 10 の NetworkManager 0.7 の事前リリースで機能する knetworkmanager を収納しています。ただ実稼働使用にはまだ十分では ない為、KDE ライブイメージは代わりに NetworkManager-gnome から nm-applet を使います(Fedora 8/9 と同様)。gnome-keyring-daemon 機能がこれらの暗号化技術のためのパスワードを保存します。knetworkmanager を試したい場合は、リポジトリからインストールしてください。

ネイティブの KWin ウィンドウマネージャーが今回オプションで 合成とデスクトップ効果をサポートするため、KDE Live イメージはもう Compiz/Beryl(Fedora 9 以降)を含んでいません。 KWin の合成/効果モードはデフォルトでは無効になっていますが、systemsettings 内で有効にできます。(KDE 4 統合での) Compiz はリポジトリーから compiz-kde パッケージをインストールすることで利用できます。

4.1.6.1. 拡張事項
  • Plasma はさらに熟成して、パネル設定は拡張されました。 新しいパネルコントローラは、直接的な視覚フィードバックを提供することにより、ユーザーが 容易にパネルをカスタマイズできるようにします。Plasma folderview アプレットはディレクトリの表示を提供するため、ユーザーがデスクトップに ファイルを保存できるようになります。これがデスクトップ上の良く知られている他の アイコン群の代わりになります。

4.1.6.2. パッケージとアプリケーションの変更
  • Fedora 10 は 3.5.x ではなく、kdepim 4.1.2 を収納して配布されます。

  • libkipilibkexiv2、及び libkdcrawkdegraphics パッケージの中で KDE 4 によって旧態化しました。それに従い、kipi-pluginsdigikam、及び kphotoalbum が KDE 4 バージョンに更新されました。

  • kpackagekit PackageKit への KDE フロントエンドが 今回利用できます。(後日、Fedora 9 用の更新として利用可能になるかも 知れません)

更に、Fedora 9 のリリース以降に以下のような変更が実施されています。 これは、Fedora 9 更新へ改訂されているものであり Fedora 10 の一部でも あります。

  • KDE はバージョン 4.0.3 から 4.1.2 にアップグレードされました。

  • qtPyQt4 は 4.3 から 4.4 にアップグレードされました。

  • kdewebdevkdevelopkdegames3、及び KDE 3 後方互換性ライブラリは KDE 3.5.9 から 3.5.10 にアップグレードされました。

  • QtWebKit は今回 qt パッケージの 一部となります。単独型の WebKit-qt パッケージは旧態化 しました。

  • 新しいパッケージ qgtkstyle には、Qt 4 style が含まれており、 描画用に GTK+ を使用して Qt 4 と KDE 4 アプリケーションの GNOME へのより効果的な 統合を提供します。

  • Fedora 9 で kdelibs の一部であった phonon ライブラリは今回、分離したパッケージとなっています。オプションの GStreamer パックエンド(phonon-backend-gstreamer) が今回利用できますが、新しいパッケージとして phonon-backend-xine となる xine-lib バックエンドがまだ 推奨されるデフォルトのバックエンドであり、今回 phonon パッケージで要求されます。

  • kdegames3 パッケージはもう、libkdegames の KDE 3 バージョンへの開発サポートを提供しません。これは、kdegames3 以外に Fedora では、このライブラリを必要とするものが無くなったからです。

  • パッケージ okteta は今回、kdeutils の一部になっています。

  • パッケージ dragonplayer は今回、kdemultimedia の 一部になっています。

  • プログラム kaiderLokalize に 改名されており、今回 kdesdk の一部です。

  • パッケージ ksirk は KDE 4 へ移行されて、今回 kdegames の一部です。

  • パッケージ extragear-plasmakdeplasma-addons へ 改名されました。

4.1.7. LXDE

今回リリースの Fedora は LXDE と言う追加のデスクトップ環境を持っています。 LXDE は低いリソース使用を維持するのに十分に細身で使い易い設定を持つ軽量で迅速な 環境を提供します。LXDE 環境をインストールするには、Add/Remove Software ツールを使用するか、又は以下を実行します:

su -c 'yum groupinstall LXDE'

LXDE の基本要素だけを必要とする場合は、以下のようにして lxde-common パッケージをインストールします:

su -c 'yum install lxde-common'

4.1.8. Sugar Desktop

Sugar Desktop は OLPC イニシアティブから始まりました。これは Fedora の ユーザーと開発者が以下のことを出来るようにします。

  • 共同作業環境でのビルド

  • ディスプレイマネージャから Sugar 環境を選択することにより、 既存の Fedora システム上で Sugar をテストして下さい。

  • Sugar インターフェイスに関しての作業、又は書き込み活動に関心のある 開発者は、XO ラップトップを必要とせずに開発プラットフォームを持つことが できます。

4.1.9. Web ブラウザー

4.1.9.1. Flash プラグインを有効にする

Fedora には Flash のフリーでオープンソース実装である swfdecgnash が含まれています。Adobe の商用 Flash プレイヤープラグインソフトウェアを探す前に、これらのどちらかを試すことを推奨します。Adobe の Flash プレイヤープラグインは、追加サポートなしでは正しく動作しない、旧来のサウンドフレームワークを使用しています。このサポートを有効にするには以下のコマンドを実行します:

      su -c 'yum install libflashsupport'
      

Flash 10 を使用している場合は、このバージョンで ALSA の使用が修正されているため、 もう libflashsupport は必要ありません。

Fedora x86_64 の利用者は Firefox 内で 32-ビット Adobe Flash プレイヤープラグインを有効にするには、nspluginwrapper.i386 パッケージをインストールしなければなりませんし、プラグインからの音声を有効にするには libflashsupport.i386 パッケージをインストールしなければなりません。

nspluginwrapper.i386nspluginwrapper.x86_64、及び libflashsupport.i386 のパッケージをインストールしてください:

su -c 'yum install nspluginwrapper.{i386,x86_64} libflashsupport.i386'
      

nspluginwrapper.i386 がインストールされた後に、 flash-plugin をインストールします:

	su -c 'yum install libflashsupport'
      

flash プラグインを登録するには mozilla-plugin-config を実行して下さい:

	su -c 'mozilla-plugin-config -i -g -v'
      

全ての Firefox のウィンドウを閉じ、その後、Firefox を再起動してください。URL バー内に about:plugins を入力してプラグインがロードされることを確認します。

4.1.9.2. PC スピーカーの無効化

Fedora では PC スピーカーがデフォルトで利用可能になりました。これが好みではない場合、音を回避する方法が 2 つあります:

  • PC Speak 用の設定で alsamixer 内の PC スピーカーを容認できるレベル、または完全に無音に までボリュームを落とすことができます。

  • コンソールで以下のコマンドを実行して、PC スピーカーのシステム全体を無効にします:

    	    su -c 'modprobe -r pcspkr' su -c 'echo "install pcspkr :" >> /etc/modprobe.conf'
    	  

4.2. ネットワークキング

このセクションは、Fedora 10 におけるネットワーキングに関する情報を含んでいます。

4.2.1. ワイヤレス接続の共有

NetworkManager のアプレット nm-applet は更新されて、Create New Wireless Network メニュー項目を通じて より良い接続共有を提供するようになりました。

接続共有は、ネットワーク接続と余分のワイヤレスカードを持つマシン上で 随時に WiFi ネットワークのセットアップが簡単に出来るようにします。マシンがプライマリネットワーク接続(有線、3G、2つ目のワイヤレスカード)を持つ場合、ルーティングは随時 WiFi ネットワークへ接続したデバイスが外部ネットワークへの接続を共有できるようにセットアップできます。

新しい WiFi ネットワークを作成する時には、そのネットワーク名と使用する ワイヤレスセキュリティの種類を指定しなければなりません。その後、 NetworkManager がワイヤレスカードをセットアップして他のメンバーが 参加できるように随時の WiFi ノードとして機能するようにします。ルーティングは 新規のネットワークとプライマリネットワーク接続との間にセットアップされて 新規の共有 WiFi ネットワーク上で IP アドレスの割り当てのために DHCP が 使用されます。DNS クエリもアップストリームのネームサーバーに透過的に 転送されます。

4.3. 印刷

印刷マネージャ(system-config-printer 又は SystemAdministrationPrinting) のユーザーインターフェイスは フレンドリーな装飾を持つようにオーバーホールを受けており、モダンなデスクトップ アプリケーションと同レベルになっています。system-config-printer アプリケーションはもう、root ユーザーとして実行する必要はありません。

他の変更には以下のようなものがあります:

  • 設定ツールのウィンドウは使用し易くなりました。プリンターアイコンを ダブルクリックするとプロパティダイアログウィンドウが開きます。 これは以前の動作が左側にプリンター名一覧を持ち、右側に選択した プリンターのプロパティを持つと言う表示に入れ替わるものです。

  • CUPS 認証ダイアログは適切なユーザー名を選択して、操作の途中でもそれを変更可能に します。

  • 設定ツールが稼働している時は、プリンターの一覧表は動的に更新されます。

  • 特定のプリンターのキューに入っている全てのジョブは、プリンターアイコンを 右クリックして、View Print Queue を選択 することで表示できます。数種のプリンター上でキューにあるジョブを見るには、 目的のプリンター群を選択してから右クリックをします。全てのジョブを見るには、 プリンターを選択しないままで右クリックをします。

  • ジョブ監視ツールは、ジョブが失敗した時にメッセージを表示します。 プリンターがメッセージで示す通りの結果として停止したかどうかを、そのメッセージ内で表示します。Diagnose ボタンを押すと、 トラブルシューティングが始まります。

  • ジョブ監視ツールは今回、プロキシ認証を実行します。CUPS バックエンドで認証を 必要とする提出済みのジョブは今回、認証ダイアログを表示してジョブが進行できる ようにします。

  • 印刷ステータスダイアログ(GTK+ 用)はプリンターのステータスに関してより多くのフィードバックを提供します。例えば、紙が無くなったプリンターは そのアイコン上で小さな警告エンブレムを示します。休止したプリンターも1つの エンブレムを示します。そしてジョブを拒否しているプリンターは、灰色になってそれが使用できないことを示します。

4.4. パッケージノート

以下のセクションは Fedora 10 で大幅に変更されたソフトウェアパッケージに関する情報を含んでいます。簡単に参照できるように、全体的にインストールシステムで示された同じグループを用いて構成されています。

4.4.1. GIMP

Fedora 10 には、GNU イメージ操作プログラム (GIMP)のバージョン 2.6 が 収納されています。

新しいバージョンは後方互換性を持つように設計されているため、既存の サードパーティプラグインとスクリプトは機能を継続できます。但し 少々の禁止事項があります。収納されている Script-Fu Scheme インタプレタは 初期の値なしではもう変数定義を受け付けないようになりました。これは言語基準に準拠しません。Fedora パッケージに収納されているスクリプトはこのような問題を持たない はずですが、他のソースからのスクリプトを使用する場合は、その詳細とこの問題を持つ スクリプトの修復法について GIMP リリースノートを参照して下さい。

http://www.gimp.org/release-notes/gimp-2.6.html

更には、サードパーティのプラグインとスクリプトを構築してインストールに使用されていた gimptool スクリプトは gimp パッケージから gimp-devel パッケージに移動されています。gimptool を 使用したい場合は、このパッケージをインストールして下さい。

以下の法的情報が Fedora の一部のソフトウェアに関連しています。

次の一部 Copyright © 2002-2007 Charlie Poole 又は Copyright © 2002-2004 James W. Newkirk, Michael C. Two, Alexei A. Vorontsov 又は Copyright © 2000-2002 Philip A. Craig

4.5. 国際言語サポート

このセクションでは、Fedora における様々な言語のサポートに関連する情報について述べます。

4.5.1. 言語の範囲

Fedora は多くの言語に翻訳された多様なソフトウェアを特徴とします。それらの言語の 一覧を見るには、Fedora の中心的ソフトウェアの一つである Anaconda モジュール用の翻訳統計を参照して下さい。

4.5.1.1. 言語サポートのインストール

言語 グループから言語パックと 追加の言語サポートをインストールするには、以下のコマンドを実行します:

	su -c 'yum groupinstall
	  <language>-support'
      

上記のコマンドで、<language> は、assamesebengalichinese、などの実際の言語名とします。

Fedora の以前のリリースからアップグレードしようとする SCIM のユーザーは、scim-bridge-gtk をインストールすることを強く推奨します。これは、libstdc++ の古いバージョンにリンクされたサードパーティーの C++ アプリケーションとうまく動作します。

4.5.1.2. Transifex

Transifex は、リモートで異種のバージョン制御システムでホストされたプロジェクトへの 翻訳貢献を受け入れるための Fedora のオンラインツールです。多くの中核となるパッケージは多大な貢献者からの翻訳を受けとるために Transifex を使用しています。

http://transifex.org/

新しいウェブツール (http://translate.fedoraproject.org)と、コミュニティーの成長と、より良いプロセスとの組み合わせを介して、翻訳者はどのアップストリームプロジェクトにも単一の翻訳者向けウェブインターフェースを通じて直接貢献することができます。既存の翻訳者コミュニティーを持たないプロジェクトの開発者は、翻訳のために Fedora で確立されたコミュニティーに手を伸ばすことができます。同様に、翻訳者は、簡単に翻訳に貢献するために Fedora に関連した膨大なプロジェクトに手を伸ばすことができます。

https://translate.fedoraproject.org/submit

4.5.2. フォント

ほとんどの言語のフォントはデフォルトでデスクトップにインストール されており、十分なデフォルト言語範囲を提供しています。

4.5.2.1. 漢字統制用のデフォルト言語

GTK ベースのアプリケーション内でアジア系の言語を使用していない時には、中国文字 (すなわち、中国の Hanzi、日本の漢字、韓国の Hanja)は文章によっては、中国語と 日本語と韓国語のフォントの混合を表示する可能性があります。これは、Pango が 使用されている言語を知るために十分な文脈が揃っていない場合に発生します。 現在のデフォルトのフォント設定は中国語フォントをより好むようです。日本語や 韓国語を通常に使用したい場合は、PANGO_LANGUAGE 環境変数を 設定することにより、Pango に対して指定言語をデフォルトで使用するように指示する 必要があります。以下のようにします ...

	export PANGO_LANGUAGE=ja
      

上記は Pango 描写に対して、他の提示がない場合は、日本語テキストを想定するように 指示します。

4.5.2.2. 日本語

fonts-japanese パッケージは japanese-bitmap-fonts へ 改名されました。

4.5.2.3. Khmer

Khmer OS フォント khmeros-fonts は、今回のリリースで Khmer をカバーする為に Fedora に追加されました。

4.5.2.4. 韓国語

un-core-fonts パッケージは新しいハングル文字のデフォルトフォント として baekmuk-ttf-fontsを入れ替えます。

4.5.2.5. 変更の完全一覧表

全てのフォント変更はそれぞれの専用ページに一覧表示があります:

http://fedoraproject.org/wiki/Fonts_inclusion_history#F10

[Tip] Fedora Linux 内のフォント

Fonts SIG (http://fedoraproject.org/wiki/Fonts_SIG) は Fedora Linux フォント (http://fedoraproject.org/wiki/Fonts) を 大切に取り扱います。フォントの作成、改善、パッケージング、又は提案に関して 興味をお持ちの方は、この特別関与グループ(SIG)に参加して下さい。どのような援助も 歓迎です。

http://fedoraproject.org/wiki/Joining_the_Fonts_SIG

http://fedoraproject.org/wiki/Fonts_and_text-related_creative_tasks

http://fedoraproject.org/wiki/Fonts_and_text_quality_assurance

http://fedoraproject.org/wiki/Fonts_packaging

http://fedoraproject.org/wiki/Font_wishlist

4.5.3. 入力メソッド

input methods と呼ばれる 新しい yum グループがあり、多くの言語用の input-methods が今回デフォルトで インストールされています。これにより、デフォルトの入力メソッドシステムがオンになり、ほとんどの言語で直接標準の入力メソッドが利用できるようになります。また、Fedora Live に 共通する通常のインストールも提供します。

4.5.3.1. im-chooser と imsetting

imsettings フレームワークのお蔭で、今回ランタイム時に 入力メソッド使用の開始と停止ができるようになりました。GTK_IM_MODULE 環境変数はデフォルトでは不要になりましたが、imsettingsを置き換えるためにまだ使用できます。

アジア言語を実行しているデスクトップ上でのみ入力メソッドはデフォルトでスタートします。 現在の言語 一覧は次のようになります: as, bn, gu, hi, ja, kn, ko, ml, mr, ne, or, pa, si, ta, te, th, ur, vi, zh となります。システム+設定+個人設定+入力メソッド から im-chooser へ進んでデスクトップ上で入力メソッドの使用を有効か無効にします。

4.5.3.2. 新規の ibus 入力メソッドシステム

Fedora 10 には、scim にあった一部の制限を打破する為に 開発された ibus と言う新規の入力メソッドが含まれています。 Fedora 11 で、デフォルトの入力メソッドシステムになる可能性があります。

http://code.google.com/p/ibus

これは、すでに多くの入力メソッドエンジンと im モジュールを提供しています:

  • ibus-anthy (日本語)

  • ibus-chewing (繁体中国語)

  • ibus-gtk (GTK im モジュール)

  • ibus-hangul (韓国語)

  • ibus-m17n (インド系及びその他の言語)

  • ibus-pinyin (簡体中国語)

  • ibus-qt (Qt im モジュール)

  • ibus-table (中国語、その他)

ibus をインストールして、それぞれの言語で テストを実行し、問題を報告して頂くようにお薦めします。

4.5.4. インド系言語のオンスクリーンキーボード

Fedora 10 には、インド系言語の為のオンスクリーン仮想キーボードが含まれており、 Inscript キーマップレイアウトとその他の 1:1 キーマッピングを使用した入力が 可能になります。その詳細情報には、以下のホームページをご覧下さい:

https://fedorahosted.org/iok

4.5.5. インド系言語照合サポート

Fedora 10 には、インド系言語用の配列サポートが含まれています。このサポートは これらの言語で、一覧表示とメニューの順序を修正して目的の要素を簡単に発見 できるようにそれらの順序を配列変更して表示します。

以下の言語がこのサポートで対応されます:

  • グジャラート語

  • ヒンズー語

  • カナンダ語

  • カシミール語

  • コンカニ語

  • マイチリ語

  • マラッタ語

  • ネパール語

  • パンジャブ語

  • シンディ語

  • テルグ語

5. ゲーム愛好者、科学愛好者、及びホビー愛好者への最新事項

5.1. ゲームとエンターテイメント

Fedora は様々なジャンルのゲームの選集を提供します。GNOME 用 (gnome-games) と、KDE用 (kdegames) の小さなゲームパッケージをインストールすることができます。リポジトリーにはあらゆる主要ジャンルの多くの追加のゲームがあります。

Fedora プロジェクトのウェブサイトは、概要とインストール手順を含み、利用可能な多くのゲームの詳細を記述したゲーム専用のセクションを採用しています。詳細は以下を参照してください:

http://fedoraproject.org/wiki/Games

インストール可能な他のゲームの一覧については、アプリケーションソフトウェアの追加と削除 を選択するか、コマンドラインを使用します:

    yum groupinfo "Games and Entertainment"
  

yum を使用した各種ゲームパッケージのインストール方法については、以下で使用可能なガイドを参照してください:

http://docs.fedoraproject.org/yum/

5.2. アマチュアラジオ

Fedora 10 には、アマチュアラジオ操作者と電子機器趣味者の関心事となるような アプリケーションとライブラリが多く含まれています。これらのアプリケーションの 多くは Fedora Electronic Lab スピンに収納されています。Fedora には、また多くの VLSI と IC デザインツールが含まれています。

  • サウンドカードモードアプリケーションには、fldigigpsk31, gmfsk, lpsk31, xfhell, 及び xpsk31 が 含まれています。

  • gnuradio パッケージはラジオフレームワークで定義された ソフトウェアです。

  • aprsdxastir のパッケージは APRS 機能を提供します。

  • gEDA スイートは、キャプチャ、ネットリスティング、サーキット シミュレーション、及び PCB レイアウトの為の 図式アプリケーションの統合セットで 構成されています。

  • gspiceui, ngspice, 及びgnucap パッケージ群はサーキットシミュレーションの 機能を提供します。

アマチュアラジオと電子機器のファンにとって関心事となるようなモールスコード、サテライトの 軌跡予想と追跡、図式表の作成、PCB アートワーク、 アマチュアラジオ記録帳維持、及び その他のアプリケーションの学習の為の他のツールが数多く存在します。

6. パワーユーザーの為の機能と修正

6.1. サーバーツール

このセクションでは、Fedora 10 に於ける各種 GUI サーバーとシステム設定ツールへの 変更と追加について強調しています。

6.1.1. First Aid Kit (救急箱)

Firstaidkit は、技術的ユーザーとそうでないユーザーの 為にサブシステムの復元をより簡単にする完全自動化した復元アプリケーションです。 Firstaidkit はユーザーデータの整合性を維持しながら、 問題を自動的に修復するように設計されています。稼働中のシステムで Fedora Live CD 内の レスキューモードで使用可能となっています。

6.2. ファイルシステム

6.2.1. eCryptfs

Fedora 10 は Fedora 9 でデビューした暗号化したファイルシステムサポートの上に 構築されており、以前にデータ損傷になったような数多くの問題を修復します。

6.2.2. EXT4

Fedora 9 はプレビューとして ext4 サポートの機能を持っていました。Fedora 10 は 完全な ext4 互換の e2fsprogs を提供します。更に、 Anaconda のパーティション作成画面は、ブートプロンプトで ext4 を使用してインストーラーを開始する場合に利用できる ext4 ファイルシステムオプションを持っています。Fedora 10 には、ext4 の遅延型割り当ても 含まれています。しかし、Fedora 10 内の ext4 は現時点では 16 TiB 以上のファイルシステムは サポートしません。

6.2.3. XFS

XFS は今回、Anaconda のパーティション作成の画面で サポートされているファイルシステムとオプションです。

7. 開発者への最新事項

7.1. ランタイム

7.1.1. Python NSS バインディング

NSS/NSPR 用の Python バインディングにより Python プログラムが SSL/TLS と PKI 証明証管理の為の NSS 暗号化ライブラリを使用できるようになります。python-nss パッケージは NSS と NSPR サポートライブラリへの Python バインディングを提供します。

ネットワークセキュリティサービス (NSS) は セキュリティが有効になったクライアントと サーバーのアプリケーション群をサポートするライブラリのセットです。NSS で 構築されたアプリケーションは SSL v2 と v3、PKCS #7、PKCS #11、PKCS #12、 S/MIME、X.509 v3 証明証、及び他のセキュリティ基準をサポートします。NSS は NIST から FIPS 140 妥当性検証を受け取っています。

7.2. Java

7.2.1. 上級品種のフリーソフトウェアの Java 実装

Fedora には、アップストリームのプロジェクト内に於いて Fedora とその他によって 作成された革新的技術統合の活発な導入を通じて取得されている、複数の上級品種フリーソフトウェア の Java(TM) 実装が含まれています。Fedora に統合されている実装は OpenJDK (http://openjdk.java.net/) と IcedTea GNU/Linux ディストリビューション統合プロジェクト (http://icedtea.classpath.org/) をベースにして、又は Java 対応の GNU コンパイラ (GCJ- http://gcc.gnu.org/java) と GNU Classpath コアクラスライブラリ - (http://www.gnu.org/software/classpath/) などの代替品をベースにしています。 全ての Fedora 革新はアップストリームにプッシュされて Java 実装全般に於いて可能な限り 広範囲の技術統合を得るようにしています。

Fedora 10 に収納されている OpenJDK 6 の実装は、x86, x86_64, 及び SPARC 対応の HotSpot 仮想マシンランタイムコンパイラを使用します。PowerPC (PPC) 上では、これは zero interpreter を使用しますので、遅くなります。全てのアーキテクチャ上で、GCJ と GNU Classpath ベースの代替実装が含まれており、これはネイティブバイナリを産出する先行(ahead-of-time)コンパイラを 含んでいます。

一部のアーキテクチャ(現在は OpenJDK ベースの x86 と x86_64 のみ)用の Fedora バイナリは Red Hat によって Java Compatibility Kit (JCK) に対して テストが実行されており、これは Java 仕様 (今回は JDK 1.6)との100% 互換を保証することが目的です。

7.2.2. Java アプレットと Web 開始アプリケーションの取り扱い

Fedora 10 では、gcjwebplugin は、IcedTeaPlugin へと 入れ換わっており、これは、Web ブラウザ内で信頼できるもの以外のアプレットを安全に実行し、どのアーキテクチャ でも機能します。Firefox 内で about:plugins を入力すると、どの Applet Plugin が インストールされているのかを知ることができます。この新しいプラグインは以前のバージョンに欠けていた、 JavaScript bridge (LiveConnect) 用のサポートを追加しています。bytecode-to-JavaScript bridge (LiveConnect) に関する詳細については、以下のバグレポートを参照して下さい:

https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=304021

セキュリティポリシーに関するフィードバックを歓迎します。制限されたアプレットを 有効にするのにセキュリティポリシーが厳しすぎると思われる場合は、以下の 手順を行ってください:

  • ターミナル画面で firefox -g コマンドを実行して、何が 制限されているかを見ます。

  • それから、/usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0/jre/lib/security/java.policy ファイル内の制限された権限を許可します。

  • そして、自分の例外がパッケージになったセキュリティポリシーに含まれるように バグレポートを提出します。これらの例外をパッケージにすると、システム所有者は 将来にポリシーファイルをハックする必要が無くなるようになります。

NetX を介した実験的 Web Start (javaws) のサポートは IcedTea リポジトリに追加されました。 Java Network Launching Protocol (.jnlp) ファイルがウェブページに組み込まれている場合は、IcedTea Web Start (/usr/bin/javaws) を 使用してこれを開くことができます。NetX に関する詳細には、次を参照して下さい:

http://jnlp.sourceforge.net/

7.2.3. 他の Fedora 技術との新しい統合

IcedTea プロジェクトを通じて OpenJDK は、Fedora 10 の一部である数種の 新しい技術と一緒に統合されました。

7.2.3.1. NetBeans フレームワークを経由した VisualVM の統合

VisualVM (jvisualvm) はローカル、又はリモートで実行している Java アプリケーションのいずれかのグラフィカル概要を提供することで、スレッドダンプ、 ヒープダンプ、及びその他の軽量プロファイリングツールの採用により、全ての実行中のスレッド、クラス、及びアプリケーションで割り当てられたオブジェクトを監視出来るようにします。

7.2.3.2. javax.sound 用の PulseAudio の統合

PulseAudio の統合は、javax.sound パッケージを 使用している java アプリケーションのいずれにも PulseAudio の利便性を提供します。

7.2.3.3. Mozilla Rhino の統合 - JavaScript

Rhino は Mozilla からの純粋な Java の JavaScript 実装であり、javax.script パッケージを使用している開発者のために Java と JavaScript の 簡単な混合を提供します。

7.2.3.4. その他の改善

また、Fedora 10 では、Java 暗号法 (javax.crypto) には 如何なる(地域的)制約もなく完全なサポートがあります。

7.2.4. Fedora と JPackage

Fedora 10 には、 JPackage プロジェクトから派生した多くのパッケージが収納されています。

http://jpackage.org

これらのパッケージの一部は商用ソフトウェアへの依存性を取り除いたり、 GCJ の ahead-of-time コンパイル機能を利用するために Fedora で変更しています。 これらのパッケージを更新するには Fedora のリポジトリを使用し、Fedora からは 提供されていないパッケージには JPackage リポジトリを使用してください。 JPackage プロジェクトの詳細、およびそれが提供するソフトウェアについては、 JPackage のウェブサイトを参照してください。

[Warning] Fedora と JPackage のパッケージを混ぜる

同じシステムに Fedora と JPackage のリポジトリの両方からソフトウェアをインストールする前に、パッケージの互換性を調査してください。非互換パッケージは複雑な問題を引き起こすかもしれません。

7.2.5. Fedora 8 からのアップグレードに関する注記- OpenJDK が IcedTea の 入れ替えになります。

Fedora 8 内の java-1.7.0-icedtea* と言うパッケージは Fedora 9 以降に java-1.6.0-openjdk* に改名されています。 Fedora 8 の IcedTea パッケージは、不安定な OpenJDK 7 ブランチを追いましたが、 java-1.6.0-openjdk* パッケージは安定版の OpenJDK 6 ブランチを 追います。アップストリームの IcedTea ソースは全て java-1.6.0-openjdk SRPM に収納されています。

IcedTea が既にインストールされている Fedora 8 をベースにしたシステムから アップグレードをしている場合、パッケージの切替は自動的には行われません。OpenJDK 7 ベースの IcedTea に関係するパッケージを最初に削除し、それから新しい OpenJDK 6 パッケージをインストールする必要があります。

      su -c 'yum erase java-1.7.0-icedtea{,-plugin}' su -c 'yum install java-1.6.0-openjdk{,-plugin}'
    

Fedora 9 からのアップグレードには特別な作業は必要ありません。

7.3. ツール

このセクションでは様々な開発ツールと機能を説明しています。

7.3.1. Eclipse

Fedora のこのリリースには Eclipse SDK バージョン 3.4 をベースとする Fedora Eclipse を含んでいます。3.4 シリーズのリリース用の "What's New in 3.4" ページはここからアクセスできます:

http://help.eclipse.org/stable/index.jsp?topic=/org.eclipse.platform.doc.user/whatsNew/platform_whatsnew.html

3.4 に特有のリリースノートも取得できます。

http://www.eclipse.org/eclipse/development/readme_eclipse_3.4.html

3.4 内での注目すべき特徴には、ブックマーク処理に多くの改善、プラグインの検索と インストールの為のより容易な方法、及び分別機能を持つ追加のヘルプなどが 含まれています。

7.3.1.1. その他のプラグイン

今回のリリースの Fedora には C/C++ 用のプラグイン (eclipse-cdt)、RPM スペックファイル編集 (eclipse-rpm-editor)、 PHP (eclipse-phpeclipse)、Subversion (eclipse-subclipse)、SELinux (eclipse-slide) 及び (eclipse-setools)、正規表現テスト用の (eclipse-quickrex)、 Fortran (eclipse-photran)、Bugzilla 一体化 (eclipse-mylyn)、 Git (eclipse-egit)、Perl (eclipse-epic)、 Checkstyle (eclipse-checkstyle)、そして Python (eclipse-pydev) が 含まれています。

7.3.1.2. Babel プロジェクトからの翻訳 - eclipse-nls

このリリースには、Babel 言語パックも含まれており、これは数多くの 言語に於いて Eclipse と Eclipse プラグイン用の翻訳を提供します。 一部の言語では、非常に少ない適用しかないことに注意して下さい。 翻訳をインストールしている場合でも、多くの文字列が英語で表示 される可能性があります。ユーザー自身が翻訳作業に協力したい 場合は、Babel プロジェクトが貢献を受け付けます。

http://www.eclipse.org/babel/

7.3.1.3. Fedora 9 からのアップグレード

Eclipse 3.3 からアップグレードをしているユーザーは RPM 以外のソースから インストールしたプラグインを移行する必要があります。これを達成するための 最も簡単な方法は再インストールすることです。3.3 から移行しているプラグインの 開発者は "Plug-in Migration Guide" を参照して下さい:

http://help.eclipse.org/ganymede/nav/2_3

7.3.2. Emacs

Fedora 10 には Emacs 22.2 が収納されています。

多くのバグ修正の他にも、Emacs 22.2 には、Bazaar、Mercurial、Monotone 及び制御システムの Git バージョン用の新しいサポート、 CSS、 Vera、Verilog、及び BibTeX スタイルのファイルの 編集用の新しいメジャーモード、そして、イメージモードでのスクロールサポートの改善が含まれています。

これらの変更に関する詳細情報には、このリリースの Emacs ニュースをご覧下さい。 (http://www.gnu.org/software/emacs/NEWS.22.2)

7.3.3. GCC コンパイラコレクション

Fedora のこのリリースは、ディストリビューションに含まれている GCC 4.3.2 で構築されました。

GCC 4.3 に関する更なる情報は、こちらを参照してください:

http://gcc.gnu.org/gcc-4.3/

7.3.3.1. ターゲット特有の改善
7.3.3.1.1. IA-32 x86-64

ABI の変更

  • GCC 4.3.1 で始まった浮動小数点変数は、それが i386 用にスタックに渡される時、 その自然な境界と整列するようになります。

コマンドラインの変更

  • GCC 4.3.1 から始まった -mcld オプションは追加されており、 文字列の指示を使用する機能のプロローグ内で自動的に cld 指示を生成します。このオプションは一部のオペレーティングシステム上での後方互換性のために 使用されて、GCC を --enable-cld 設定オプションで設定することにより 32-bit x86 ターゲットのデフォルトで有効にできます。

7.3.4. Haskell サポートの改善

Fedora 10 は Haskell 用の改善を導入します。新しいパッケージングのセットの ガイドラインとツールにより、Glasgow Haskell コンパイラを使用する Haskell プログラムへのサポートが非常に簡単になります。パッケージの作成と 開発は Fedora の品質ツールとその付属物を格段に向上することがより簡単に なりました。Haskell のサポートが増長するに伴い、より多くのライブラリが 導入されるため、Haskell の継続的な開発が展開することになります。

パッケージの作成は極めて単純です。Haskell はすでにパッケージのコンパイルと 配備用に安定した基盤整備を提供しています。Fedora 用のパッケージをセットアップ するにはあまり時間はかかりません。Haskell で機能するコードは Fedora でも 機能するからです。

Fedora はまた、Fedora パッケージのエンタープライズ開発用のツールも 提供します。Fedora 内の Haskell を使用して開発者は Haskell 内にエンタープライズ レベルのアプリケーションを自由に書くことが可能で、そのコードは Fedora で使用 されることになるため安全性を認知できます。

https://fedoraproject.org/wiki/Features/GoodHaskellSupport

7.3.5. オブジェクト指向の CAML OCaml 範囲を拡張

Fedora 10 には、OCaml 3.10.2 の高度なプログラミング言語とパッケージの総括的な 一覧が含まれています:

http://cocan.org/getting_started_with_ocaml_on_red_hat_and_fedora#Package_status

OCaml は Fedora 9 の更新として取得できましたが、リリース当初では それがありませんでした。

7.3.6. NetBean

Fedora のこのリリースには、NetBeans IDE のバージョン 6.1 が含まれています。 NetBeans IDE とは、 Java, C/C++, Ruby, PHP などの為の統合開発環境 (IDE) です。NetBeans IDE のデフォルトの設定(Java SE IDE 設定)は NetBeans プラットフォーム用のモジュールの開発も含めた Java プラットフォーム標準 エディション (Java SE) 用のプログラムの開発をサポートします。

NetBeans IDE はモジューラーシステムになっており、プラグインの更新や インストール用の機能を含んでいます。その中には、コミュニティメンバーや サードパーティ企業で提供された NetBeans IDE 用の幅広いプラグインの 種類があります。

7.3.6.1. NetBean のリソース

7.3.7. AMQP インフラストラクチャ

AMQP インフラストラクチャパッケージは Red Hat Enterprise MRG のサブセットです。 このパッケージは拡張性と操作互換性のあるハイパフォーマンスのエンタープライズ アプリケーションの開発を可能にします。

より正確な説明として、以下で構成されています。

  • AMQP (プロトコルバージョン 0-10) メッセージングブローカー/サーバー

  • C++, Python, 及び Java の為のクライアントバインディング (JMS インターフェイスの使用)

  • コマンドラインインターフェイス設定/管理のユーティリティセット

  • 恒久化メッセージとメッセージング設定用のハイパフォーマンス非同期メッセージ ストア

7.3.7.1. AMQP のリソース

詳細については以下の資料を参照してください:

7.3.8. アプライアンス構築ツール

アプライアンスはインストール済みで、システムイメージも設定済みの状態になっています。 このパッケージには、ISV、開発者、OEMS などのために操作を簡単にする目的でツールと メタデータが含まれています。この機能の2つのコンポーネントとして、ACT (アプライアンス作成ツール)、 及び AOS (アプライアンスオペレーティングシステム) があります。appliance-tools パッケージは Add/Remove Software、 又は yum を使用してインストールします。

7.3.8.1. アプライアンス作成ツール

アプライアンス作成ツールは、キックスタートファイルからアプライアンスイメージを作成するツールです。このツールはライブ CD creator API、 及び複数パーティションの ディスクイメージ作成を可能にする ライブ CD API へのパッチを使用します。これらのディスクイメージは その後、Xen や KVM や VMware などの仮想コンテナ内でブートすることができます。このツールは appliance-tools パッケージに含まれています。このパッケージはまた、RHEL、CentOS、その他などの派生ディストリビューションを含む Fedora ベースのシステム上でアプライアンスイメージの構築の為のツールも収納しています。

7.3.8.2. アプライアンスオペレーティングシステム

アプライアンスオペレーティングシステムは、小さな枠を持つ Fedora の縮小バージョンです。これには、アプライアンスを実行するために必要なパッケージのみが収納されています。この Fedora スピンがサポートするハードウェアは限定的で、 主に KVM と VMware などの仮想コンテナに焦点を置いています。その目標は、 開発者が 彼らのソフトウェアが必要とするパッケージに挿入するだけで済むように、その上にアプライアンスを構築できるベースを作ることです。

7.3.8.3. アプライアンス構築ツールリソース

アプライアンスツールプロジェクトサイト: http://thincrust.net/

7.4. Linux カーネル

[Tip] 無用な、又は旧式の内容

このコンテンツは無用であるか、又は旧式の内容です。これは Fedora 9 の リリースノート以降に更新されていません。

このセクションでは、Fedora 10 に於ける 2.6.27 ベースのカーネルに関連した 変更と重要な情報を説明しています。

7.4.1. バージョン

Fedora はカーネルに改善、バグ修正、追加の機能のためのパッチが含まれています。このため、Fedora のカーネルは kernel.org のいわゆる バニラカーネル と行単位では等しくはありません。

http://www.kernel.org/

全てのパッチのリストを取得するには、ソース RPM パッケージをダウンロードし、それに対して次のコマンドを実行します。

      rpm -qpl kernel-<version>.src.rpm
    

7.4.2. 変更履歴

パッケージの変更履歴は、次のコマンドで取り出すことができます。

      rpm -q --changelog kernel-<version>
    

「ユーザーに優しい」形式の変更履歴が必要であれば http://wiki.kernelnewbies.org/LinuxChanges を参照してください。カーネルの短い/全ての差分は http://kernel.org/git から利用可能です。Fedora バージョンのカーネルは Linus のツリーをベースにしてます。

Fedora バージョンに施されたカスタマイズは http://cvs.fedoraproject.org から入手できます。

7.4.3. カーネルの種類

Fedora 10 には以下のカーネルビルドが含まれます:

  • 大半のシステムで使用される自然カーネル。設定済ソースは kernel-devel パッケージから入手できます。

  • 4GB を越える RAM のある 32-ビット x86 システムや、NX (No eXecute) 機能のあるCPU で使用するカーネル PAE 。このカーネルは単一プロセッサーシステムと複数プロセッサーシステムの両方をサポートします。設定済ソースは kernel-PAE-devel パッケージから入手できます。

  • 一部のカーネル問題のデバッグでの使用のためのデバッギングカーネル。設定済みの ソースは kernel-debug-devel パッケージ内で取得できます。

全ての4種類のカーネルのヘッダーは同時にインストールできます。 ファイルは /usr/src/kernels/<version>[-PAE|-xen|-kdump]-<arch>/ ツリーにインストールされます。 次のコマンドを使用してください:

      su -c 'yum install kernel{,-PAE,-xen,-kdump}-devel'
    

空白をあけずにコンマで区切って、これらの種類のうちの 1 つ、又はそれ以上を 選んでください。プロンプトが表示されたら root のパスワードを入力します。

[Note] x86 カーネルは Kdump を含んでいます

x86_64 と i686 カーネルは移動可能になり、kdump 機能のための別のカーネルをもはや必要としません。PPC64 は、まだ別の kdump カーネルが必要です。

[Note] カーネルは Paravirtualization を収納しています

x86_64 と i686 の両方のカーネルには paravirt_ops サポートが 含まれているため、Xen ハイパバイザーの基で実行する為に今では別のカーネルを 必要としません。詳細情報は Section 8.3.1, “統一されたカーネルイメージ” で ご覧下さい。

[Note] デフォルトカーネルは SMP 対応です

Fedora の i386や、x86_64、ppc64 アーキテクチャでは、SMP 用に分離されたカーネルはありません。自然カーネルでマルチプロセッサーサポートを提供しています。

[Note] PowerPC カーネルのサポート

Fedora の PowerPC アーキテクチャーには、Xen や kdump に対するサポートがありません。32-bit PowerPC はまだ個別の SMP カーネルを持っています。

7.4.4. カーネル開発のための準備

Fedora 10 では、外部モジュールをビルドするのに今では kernel-devel のみが必要とされるので、昔のバージョンで提供されていた kernel-source パッケージは含まれていません。設定済のソースは、Section 7.4.3, “カーネルの種類” に書いてある通りに入手可能です。

[Important] カスタムカーネルの構築

カーネルの開発や、カスタムカーネルでの作業に関する情報は、 http://fedoraproject.org/wiki/Building_a_custom_kernel を参照してください。

7.4.5. バグの報告

Linux カーネルのバグ報告に関する情報は http://kernel.org/pub/linux/docs/lkml/reporting-bugs.html を参照してください。Fedora 特有のバグに対する報告では、http://bugzilla.redhat.com を使うこともできます。

7.5. 組み込み型

Fedora 10 には、各種のターゲットに於いて組み込み型開発をサポートする為の 数多くのアプリケーションが含まれています。その中には、アセンブラ、コンパイラ、 デバッガ、プログラマ、IDE、及び 各種ユーティリティが含まれています。

7.5.1. AVR

avrdude Atmel AVR マイクロコントローラのプログラミング用のソフトウェア

AVRDUDE は Atmel の AVR CPU 群のプログラムを設定するプログラムです。これは、 Flash と EEPROM をプログラムすることができ、シリアルプログラミングプロトコルで サポートされている部分では、fuse と lock の部分をプログラムできます。AVRDUDE はまた、 ダイレクトインストラクションモードを供給するため、AVRDUDE が特定のチップの特定の 機能を実装するかどうかに関係無く、ユーザーが AVR チップに対してどのようなプログラミング インストラクションでも発行できるようになります。

avr-gcc avr をターゲットにしたクロスコンパイリング GNU GCC

これは GNU GCC のクロスコンパイリングバージョンであり、ネイティブの i386 プラットフォーム用ではなく AVR プラットフォーム用のコンパイルに使用できます。

avr-gcc-c++ avr をターゲットにしたクロスコンパイリング GNU GCC

このパッケージには、g++ のクロスコンパイリングバージョンが含まれており、 これは ネイティブの i386 プラットフォーム用ではなく、AVR プラットフォーム用に c++ コードをコンパイルする為に使用できます。

avr-libc Atmel AVR マイクロコントローラ上で GCC と 共に使用する為の C ライブラリ

AVR Libc は、フリーソフトウェアプロジェクトであり、Atmel AVR マイクロコントローラ上の GCC で使用するための高品質 C ライブラリを提供することが目標です。

AVR Libc は単一の統制ライセンスの基でライセンス化されています。この いわゆる修正型 Berkeley ライセンスは、GPL などのほとんどのフリーソフトウェアとの 互換性を意図してあります。そして閉鎖型ソースの商用アプリケーション内でのライブラリ 使用に対してはできるだけ小規模の制限を課しています。

avr をターゲットにした avr-binutils クロスコンパイリング GNU binutil

これは、GNU binutils のクロスコンパイリングバージョンであり、ネイティブの i386 プラットフォームではなく、AVR プラットフォーム用にバイナリを組み立てたり、 リンクしたりするために使用できます。

avr バイナリを(リモートで)デバッグする為の avr-gdbGDB

これは、(リモートで)AVR バイナリをデバッグするための GDB の特別バージョンの GNU プロジェクトデバッガです。GDB の使用により、ユーザーは、実行中の 他のプログラム内で発生している内容を見たり、又はクラッシュした時に他の プログラムが稼働していた内容を見ることができるようにします。

Atmel JTAG ICE を GDB へインターフェイス化するための avarice プログラム

ユーザーが組み込み型 AVR ターゲットをデバッグできるようにするために Atmel JTAG ICE を GDB へインターフェイス化するためのプログラムです。

7.5.2. Microchip PIC

gputils: Microchip (TM) PIC (TM) マイクロコントローラ用の 開発ユーティリティ

これは、Microchip (TM) PIC (TM) マイクロコントローラ用の開発ツールの集合です。 ALPHA 版のソフトウェアであるため、この中には問題視すべきバグが多く存在しており、 まだ完成にはほど遠い状態です。gputils パッケージは現在、 Microchip のツールで利用できる機能のサブセットを実装するだけです。gputils が 実行できる項目の最新一覧についてはそのドキュメントを参照して下さい。

gpsim Microchip (TM) PIC (TM) マイクロコントローラ用の シミュレータ

gpsim ソフトウェアは Microchip (TM) PIC (TM) マイクロ コントローラ用のシミュレータです。これは、Microchip の 12-bit、14bit、及び 16-bit コアファミリー内のほとんどのデバイスをサポートします。更には、gpsim は LED、LCD、resistor、その他などの動的ロードが可能なモジュールをサポートして、 PIC の範囲外までシミュレーション環境を拡張します。

ktechlab: マイクロコントローラと電子回路の開発とシミュレーション。

KTechlab は GNU General Public ライセンスの基で 配布されているマイクロコントローラと電子回路のための開発とシミュレーション環境です。 KTechlab は数種の適切に統合されたコンポーネントで 構成されています:

  • サーキットシミュレータ: ロジック、リニアデバイス、及び一部の非リニアデバイスを シミュレートする能力があります。

  • gpsim との統合、PIC がサーキット内でシミュレートできる ようにします。

  • schematic エディタ、シミュレーションの豊富なリアルタイムフィードバックを 提供します。

  • flowchart エディタ、PIC プログラムが視覚的に構築できるようにします。

  • MicroBASIC; PIC 用の BASIC タイプのコンパイラ、KTechlab への コンパニオンプログラムとして書かれています。

  • 組み込み型の Kate の一部で、これは PIC プログラムに 強力なエディタを提供します。

  • gpasmgpdasm を介した 統合されたアッセンブラとディスアッセンブラ

pikdev PICmicro ベースのアプリケーションの開発用の IDE (Linux/KDE 傘下)

PiKdev は KDE の基で PIC ベースのアプリケーションの 開発に専念している 単純な IDE です。その特徴:

  • 統合されたエディタ

  • プロジェクト管理

  • 12 ビット、14 ビット、16 ビットの PIC 用の統合プログラミングエンジン(フラッシュ、 又は EPROM テクノロジー)

  • パラレルとシリアルのポートプログラマ用のサポート

  • KDE 準拠のルックとフィール

完全機能のインストールを完了する為に、システム管理者は /usr/share/doc/pikdev-0.9.2 ディレクトリ内にある README.Fedora ファイルを読む必要があります。

piklab PIC & dsPIC をベースにしたアプリケーション用の 開発環境

Piklab は PIC と dsPIC マイクロコントローラ用の グラフィック開発環境です。これは、コンパイリングとアッセンブリング用の各種 ツールチェーンと接点を持ち数種の Microchip とダイレクトプログラマーを サポートします。全機能インストールを完了するためには、システム管理者は、 /usr/share/doc/piklab-0.15.0 ディレクトリにある README.Fedora を参照する必要があります。

pikloops PIC 遅延の為のコードゼネレータ

PiKLoop は Microchip PIC マイクロコントローラ用の 遅延を作成するためのコードを生成します。これは Pikdev、 又は Piklab IDE にとって役に立つコンパニオンです。

7.5.3. その他、及びプロセッサの不可知論

dfu-programmer デバイスファームウェア更新を ベースにした Atmel チップの為の USB プログラマ

ISP をサポートする USB ブートローダーを持った Atmel チップ用の linux ベースの コマンドラインプログラマーです。これは主に Device Firmware Update (DFU) 1.0 準拠の ユーザースペースアプリケーションです。現在サポートされているチップには: 051, AVR, at89c51snd1c, at90usb1287, at89c5130, at90usb1286, at89c5131, at90usb647, at89c5132, at90usb646, at90usb162, 及び at90usb82 があります。

sdcc スモールデバイス C コンパイラ

SDCC 用の sdcc-2.6.0-12 パッケージは、8051 クラス及び それに同様なマイクロコントローラの為の C コンパイラです。このパッケージには、 コンパイラ、アッセンブラとリンカー、デバイスシミュレータ、及びコアライブラリが 収納されています。サポートのあるプロセッサ(程度の差異存在)には、8051、ds390、 z80、hc08、及び PIC が含まれます。

uisp Atmel AVR と 8051 の為の汎用 In-System プログラマ

uisp ユーティリティは、AVR デバイスに対する プログラムのダウンロード/アップロード用のユーティリティです。これは、 一部の Atmel 8051 タイプのデバイス用に使用することができます。更には、 uisp はデバイスを抹消したり、ロックビットを 書き込んだり、アクティブなセグメントを確証して設定したりすることが できます。デバイスをプログラムするために以下のハードウェアで使用されます: pavr, stk500, Atmel STK500, dapa, Direct AVR Parallel Access, stk200, Parallel Starter Kit, STK200, STK300, abb, Altera, ByteBlasterMV Parallel Port Download Cable, avrisp, Atmel AVR, bsd, fbprg (parallel), dt006 (parallel), dasa serial (RESET=RTS SCK=DTR MOSI=TXD MISO=CTS), dasa2 serial (RESET=!TXD SCK=RTS MOSI=DTR MISO=CTS)

simcoupe SAM Coupe エミュレータ (spectrum と互換)

SimCoupe は Miles Gordon テクノロジーで 1989 年に発表された 8bit Z80 ベースの ホームコンピュータをエミュレートします。SAM Coupe は大部分で spectrum 互換であり、より発展した ハードウェアを持ちます。

sjasm z80 クロスアッセンブラの1つです

SjASM は2つのパスマクロ Z80 クロスアッセンブラです

z88dk Z80 クロスコンパイラの1つ

z88dk プログラムは Z80 クロスコンパイラの1つで、各種の Z80 ベースのマシン用にバイナリファイルを生成する能力を持っています(ZX81、Spectrum、 Jupiter Ace、及び 一部の TI カリキュレータなど)。

7.6. KDE 3 開発プラットフォーム / ライブラリー

Fedora は今回、KDE 4 を特徴としており、完全なデスクトップ環境としての KDE 3 は提供していません。ただし、Fedora は以下のような KDE 3.5 ライブラリパッケージを 提供して、多くの既存の KDE 3 アプリケーションの実行と構築ができるようにしています:

  • qt3qt3-devel(及び他の qt3-* パッケージ群): Qt 3.3.8b

  • kdelibs3, kdelibs3-devel: KDE 3 ライブラリ

  • kdebase3kdebase3-pim-ioslaveskdebase3-devel : 一部の アプリケーションで必要となる KDE 3 コアファイル。

その上、khelpcenter を提供する KDE 4 kdebase-runtime パッケージはまた、KDE 3 アプリケーション用のサービスとしての khelpcenter も設定します。その為、KDE 3 アプリケーション内のヘルプが機能します。khelpcenter の KDE 3 バージョンはもう提供されていません。その代わりに KDE 4 バージョンが使用されます。

これらのパッケージは以下に向けて設計されています:

  • ファイルシステム階層標準 (FHS) に適合する、かつ

  • -devel パッケージを含む KDE 4 と同時にインストールしても絶対に安全であること

これを達成するため、Fedora KDE SIG メンバーは KDE 4 kdelibs-devel パッケージに 2 つの変更を加えました:

  • symlinks ライブラリーはシステムアーキテクチャーに応じて /usr/lib/kde4/devel/usr/lib64/kde4/devel にインストールされます。

  • kconfig_compilermakekdewidgets ツールは、それぞれ kconfig_compiler4makekdewidgets4 に改名されました。

これらの変更は、ビルドするのに cmake を使う KDE 4 アプリケーションの過半数にとって完全に透過的であるべきです。というのは、FindKDE4Internal.cmake がこれらの変更に適合するようにパッチを当てられたからです。KDE SIG はこれらの変更を kdelibs3-devel ではなく、KDE 4 kdelibs-devel に行いました。その理由は、KDE 3 アプリケーションが通常、ライブラリー検索パスと実行ファイル名のハードコード化コピーを含むのに対し、KDE 4 はこれらの場所を中央の場所に格納するからです。

kdebase3 は以下のものを含んでいない ことに注意してください:

  • KDE 4 の代わりに使用できる完全な KDE 3 デスクトップ(ワークスペース); 特に KWin、KDesktop、Kicker、KSplash、KControl の KDE 3 バージョン群は含まれて いません。

  • KonquerorKWrite などの kdebase アプリケーションの KDE 3 バージョン群; KDE 4 バージョンでは冗長物となり競合を起こします。

  • KWin 3 ウインドウデコレーションに必要な libkdecorations ライブラリ; これらのウインドウデコレーションは KWin. の KDE 4 バージョンで使用でません。

  • 一部の Kicker アプレットで必要な libkickermainライブラリ; Fedora 10 には Kicker がないため Kicker アプレットは使用できません。

[注意] レガシー API に対する新規ソフトウェアの開発は推奨できません。

下方互換のライブラリの場合と同様に、不要になったインターフェイスに対しての開発を することになります。

8. システム管理者への最新事項

8.1. セキュリティー

このセクションは Fedora にある様々なセキュリティー項目を説明します。

8.1.1. セキュリティー拡張

Fedora はその多くの革新的なセキュリティー機能を向上し続けていきます。

http://fedoraproject.org/wiki/Security/Features

8.1.2. SELinux

SELinux プロジェクトのページには、トラブルシュート、ヒント、説明、文書や参考文献へのポインターがあります。いくつかの便利なリンクは以下を含みます:

8.1.3. SELinux の拡張

より細かいアクセス制御を可能にする異なるロールが今回利用できます:

  • guest_t は、setuid バイナリの実行、 ネットワーク接続、GUI の使用などを許可しません。

  • xguest_t は、Web ブラウザを介した HTTP 以外は ネットワークアクセスと setuid バイナリ使用を許可しません。

  • user_t は、オフィスユーザーに理想的です。setuid アプリケーションを介した root への転身を阻止します。

  • staff_t は、sudo を介した root アクセスが 可能と言う点以外は、user_t と同じです。

  • unconfined_t は、SELinux を使用していない場合と 同じように、完全アクセスを提供します。

デフォルトである nspluginwrapper でラップされたブラウザ plug-ins は SELinux ポリシーで制限されます。

SELinux と Firefox mozplugger インフラストラクチャは、 それぞれの基本的目標の相違により一緒には想定通りに機能しないでしょう。テスト、又は 解決案として、nsplugin の SELinux 制限を停止するには、 以下のコマンドを実行します:

      setsebool -P allow_unconfined_nsplugin_transition =0
    

8.1.4. セキュリティ監査パッケージ

新しい Sectool はセキュリティについてのシステムチェックをユーザーに提供します。このシステムテストをカスタマイズできるようにするライブラリが あります。その詳細についてはプロジェクトのホームページをご覧下さい:

https://fedorahosted.org/sectool

8.1.5. 全般情報

Fedora での多くの革新的なセキュリティー機能に関する全般的な紹介、現在の状況、ポリシーについては http://fedoraproject.org/wiki/Security をご覧ください。

8.2. システムサービス

8.2.1. アップスタート

Fedora 10 は upstart 初期化システムを採用しています。全ての System V init スクリプトは互換モードで正常に動作します。しかし、/etc/inittab ファイルをカスタマイズしたユーザーは、その修正を upstart に移植する必要があります。upstart がどのように 動作するかについての情報は、init(8)initctl(8) の man ページを参照してください。upstart スクリプトを書くための情報は、events(5) man ページと、Upstart Getting Started Guide を見てください:

http://upstart.ubuntu.com/getting-started.html

init システムの変更のため、ライブファイルシステムでFedora 10 へアップグレードするユーザーは、その後、直ぐに再起動することが推奨されます。

8.2.2. ネットワークマネージャー

Fedora 10 では NetworkManager を採用しています。NetworkManager 0.7 では GSM や CDMA デバイスなどを含む、改良されたモバイルブロードバンドサポートを提供しており、複数のデバイスおよび接続共有用の臨時ネットワーキング、システム間ネットワーク設定の使用をサポートするようになります。今回、全てのインストール時にデフォルトで有効になります。NetworkManager を使用する際、以下に注意してください:

  • NetworkManager は現状では全ての仮想装置タイプをサポートしているわけではありません。ブリッジやポンディング、VLAN を使用する利用者は、これらのインターフェースの設定の後、古い network サービスに切り替える必要があるかもしれません。

  • NetworkManager はネットワークを非同期に開始します。起動中にネットワークが完全に初期化が完了している必要があるアプリケーションを使用している利用者は /etc/sysconfig/network 内で NETWORKWAIT 変数を設定する必要があります。これが必要な場合、問題のアプリケーションを修正できるよう、バグ報告をしてください。

    https://bugzilla.redhat.com/enter_bug.cgi?product=Fedora

8.2.3. Autofs

Autofs はデフォルトではインストールされなくなりました。Autofs を使用したい利用者はインストーラーの システムツールグループか、パッケージインストールツールで選択することができます。

8.2.4. Varnish

ハイパフォーマンス HTTP アクセラレータである Varnish はバージョン 2.0 に更新されました。 VCL シンタックスはバージョン 1.x から 変更されました。1.x からアップグレードをするユーザーは 使用中の vcl ファイルを README.redhat に従って変更する必要があります。 最も重要な変更は次のようになります:

  • vcl では、単語 insertdeliver に入れ替わる 必要があります。

  • バックエンドの vcl 宣言内で、 set backendbackend に簡素化されており、バックエンドの部分は今回はドットを持つ接頭辞であるため、デフォルトの ローカルホストは次のようになります:

    	  backend default { .host = "127.0.0.1"; .port = "80"; }
    	

8.3. 仮想化

Fedora 10 の仮想化には主要な変更と新機能が含まれています。Xen および KVM と他の 多くの仮想マシンプラットフォームを引き続きサポートしています。

8.3.1. 統一されたカーネルイメージ

kernel-xen パッケージは、アップストリームでのカーネルの paravirtualization オペレーション統合により旧態化しました。Fedora 10 の カーネルパッケージは ゲスト domU としてのブートをサポートしますが、アップ ストリームでそのサポートが提供されるまで dom0 としては機能しません。dom0 の サポートを持つ最も最新の Fedora リリースは Fedora 8 です。

Fedora 10 ホスト内から Xen domU ゲストを起動するには、KVM ベースの xenner が必要になります。Xenner は ゲストカーネルと KVM ゲストとしての小さな Xen エミュレータを一緒に実行します。

[Important] KVM は、ホストシステム内でハードウェア仮想化の機能を必要とします。

ハードウェア仮想化を持たないシステムは今回は、Xen ゲストをサポート しません。

詳細については次を参照してください:

8.3.2. 仮想ストレージ管理

libvirt 内での発展が今回、 リモートホスト上でストレージボリュームの一覧表示、作成、及び削除をする 機能を提供するようになりました。これには、ディレクトリ内に生の sparse と sparse でないファイルの作成、LVM 論理ボリュームの割り当て、物理ディスクの パーティション設定、及び iSCSI ターゲットへ添付する能力が含まれています。

この機能が、virt-manager ツールを有効にして新規ゲストの ドメインをリモートで供給し、それらに関連したストレージを管理するようにします。 API は全てのストレージボリュームが、1つのゲストに割り当てられている場合に 正しい SELinux セキュリティコンテキストを持つことを確実にするため、この機能は SELinux の統合を向上させます。

機能

  • ディレクトリ内のストレージボリュームを一覧表示して、新しいボリューム、生のファイル sparse と 非 sparse の両方、及び qemu-img でサポートされている 形式 (cow, qcow, qcow2, vmdk, など) を割り当てます。

  • ディスク内のパーティションを一覧表示して、空き領域から新規パーティションを 割り当てます。

  • iSCSI サーバーに接続して、エキスポートされたターゲットに関連のある ボリュームの一覧を表示します。

  • LVM ボリュームグループ内の論理ボリュームを一覧表示して、新規の LVM 論理ボリュームを割り当てます。

  • 正しい SELinux セキュリティコンテキストラベル (virt_image_t) を ゲストに関連している時に、自動的に全てのボリュームに割り当てます。

    詳細については次を参照してください:

8.3.3. 仮想マシンのリモートインストール

仮想化ストレージ管理の改善によりリモートホストシステム上での ゲストの作成ができるようになりました。Avahi を利用して、libvirt を サポートしているシステムは自動的に virt-manager によって検出されます。 検出されると、ゲストはリモートシステム上で供給されるようになります。

インストールは cobblerkoan の 援助により自動化されます。Cobbler はネットワークインストール環境を迅速にセットアップする Linux インストールサーバーです。ネットワークインストールは PXE ブート、再インストール、 メディアベースネットインストール、及び仮想化ゲストインストールなどの為に設定ができます。 Cobbler はインストールと仮想化サポートの為にヘルパープログラムである koan を 使用します。

詳細については次を参照してください:

8.3.4. その他の改善

Fedora には仮想化における以下のような改良点も含まれています。

  • 新規の virt-mem パッケージ内にあるユーティリティは、 ホストシステムから QEmu と KVM ゲストのプロセステーブル、インターフェイス情報、 dmesg、及び uname へのアクセスを提供します。詳細は http://et.redhat.com/~rjones/virt-mem/ でご覧下さい

    [Note] virt-mem パッケージは実験段階です。

    今回は 32 bit のゲストのみがサポートされています。

  • 新規の virt-df ツールは、ホストシステムからのゲストの ディスク使用に関する情報を提供します。http://et.redhat.com/~rjones/virt-df

  • 新しい実験的な xenwatch パッケージは、Xen ベースの 仮想化ホスト上の xenstore と通信するためのユーティリティを 提供します。詳細情報は、http://kraxel.fedorapeople.org/xenwatch/ で ご覧下さい。

8.3.4.1. libvirt 0.4.6 へ更新

libvirt パッケージは API と ツールを提供することで、 Linux の最新バージョン(及び他の OS 群)の仮想化機能と通信することができます。 libvirt ソフトウェアは以下のような サポートを持つ全ての仮想化技術の間での共通部分になるように設計されています:

  • Linux 及び Solaris ホスト上の Xen ハイパバイザー

  • QEMU エミュレータ

  • KVM Linux ハイパバイザー

  • LXC Linux コンテナシステム

  • OpenVZ Linux コンテナシステム

  • IDE/SCSI/USB ディスク、FibreChannel、LVM、iSCSI、及び NFS 上の ストレージ

0.4.2 以後の新規機能と改善:

  • OpenVZ サポートの拡張

  • Linux コンテナ (LXC) サポートの拡張

  • ストレージプール API

  • iSCSI サポートの改善

  • QEMU と KVM 用の USB デバイスパススルー

  • QEMU と Xen 用のサウンド、シリアル、及びパラレルデバイスサポート

  • QEMU での NUMA 及び vCPU pinning 用サポート

  • 全ての仮想化ドライバー用に統一された XML ドメインとネットワーク構文解析

詳細については次を参照してください:

http://www.libvirt.org/news.html

8.3.4.2. virt-manager を 0.6.0 へ更新

virt-manager パッケージは virtinst 及び libvirt 機能の為の GUI 実装を提供します。

0.5.4 以後の新規機能と改善:

  • リモートストレージの管理と供給: libvirt 管理の ストレージを表示、追加、削除、及び供給。管理したストレージをリモート VM に添付します。

  • リモート VM インストールのサポート: 管理されているメディア (CDROM) 又は PXE から インストールします。シンプルなインストール時のストレージ供給です。

  • VM の詳細と統合したコンソールウィンドウ: それぞれの VM は今回、1つのタブ付き ウィンドウで表示されます。

  • Avahi を使用してネットワーク上に libvirtd インスタンスを 一覧表示します。

  • ハイパバイザー自動接続: virt-manager の起動時に ハイパバイザーに接続するオプション

  • 新規ゲストを作成している場合に、サウンドデバイスエミュレーションを追加するオプション

  • ディスクデバイスを追加している場合に Virtio と USB のオプション

  • VM サウンド、シリアル、パラレル、コンソールのデバイスの表示と削除を許可します

  • 表示デバイスを追加する場合にキーマップの指定を許可します

  • マネージャウィンドウが閉じて、VM ウィンドウが開いている場合アプリケーションを実行したままにします

  • 保存する統計履歴量の制限を許可します

詳細については次を参照してください:

http://virt-manager.et.redhat.com/

8.3.4.3. virtinst 0.400.0 に更新

python-virtinst パッケージには、複数の VM ゲストイメージ形式 の インストールと操作のためのツールが含まれています。

0.300.3 以降の新しい機能と改善:

  • 新ツール virt-convert: virt 設定ファイルの異なるタイプ間の 変換を許可します。現在は vmx から virt-image への 変換のみをサポートしています。

  • 新ツール virt-pack: virt-image xml 形式を vmx へ変換して tar.gz に 圧縮します。(注記:これは将来には virt-convert に 統合される可能性があります)。

  • virt-install 改善点:

    • リモート VM インストールのためのサポート。libvirt を介して共有された場合、リモートホスト上でインストールメディアと ディスクイメージを使用できます。リモートプールのストレージ供給を許可します。

    • QEmu/KVM VM の為の CPU 固定情報のセッティングをサポートします。

    • --cpuset=auto オプション経由の NUMA サポート

    • 新しいオプション:

      • --wait インストールに対してハードリミットを設置可能にします

      • --sound サウンドカードエミュレーションで VM を作成します

      • --disk メディアをパス、ストレージボリューム、又は プールとして指定し、ストレージ、デバイスタイプ、及び他の数種のオプションを 供給します。--file--size--nonsparse を無用にします。

      • --prompt 入力催促はもうデフォルトではありません。この オプションがこれをオンにします。

  • virt-image 改善点:

    • --replace 既存の VM イメージファイルを上書きするオプション

    • 複数のネットワークインターフェイスを virt-image 形式でサポート

  • ゲスト OS のエントリがサポートするように選択している場合は、virtio disk/net ドライバーを 使用します (Fedora 9 及び 10)

詳細については次を参照してください:

8.3.4.4. Xen 3.3.0 に更新

Fedora 10 はゲスト domU としての起動をサポートしますが、アップストリーム カーネルでそのサポートができるまで dom0 としては機能できません。 pv_ops dom0 用のサポートは Xen 3.4 の為の 目標となっています。

3.2.0 以降の変更:

  • ハイパバイザー内の 電源管理 (P & C 状態)

  • HVM エミュレーションドメイン(qemu-on-minios)スケーラビリティ、 パフォーマンス、及びセキュリティの改善

  • PVGrub: PV ドメインの中で本当の GRUB を使用した PV カーネルをブート

  • PV パフォーマンスの改善: pagetable-update パスからドメインロックを削除

  • Shadow3: 最高のシャドウのページ可能アルゴリズムにするための最適化、これまでより 素晴らしい HVM パフォーマンスを実現

  • ハードウェア支援のページング拡張: TLB ローカリティの改善の為の 2MB ページ サポート

  • CPUID 機能レベリング: 異なる CPU モデルを使用するシステム群全体に渡る 安全なドメイン移行を可能にします

  • PV ゲストへの直接 SCSI アクセスの為の PVSCSI ドライバー

  • HVM フレームバッファ最適化: フレームバッファ用の更新をより効率的にスキャン

  • デバイス通過の拡張

  • Intel VT 上の HVM ゲスト用の完全な x86 real-mode エミュレーション: レガシーゲスト OS 群を より広範囲にサポート

  • アップストリームで開発の新しい qemu マージ

  • x86 と IA64 の両方のポートで多くの変更があります

詳細については次を参照してください:

8.4. ウェブサーバーとコンテンツサーバー

8.4.1. Drupal

Drupal は 6.4 に更新されています。詳細については次を参照してください。

http://drupal.org/drupal-6.4

ご使用のインストールが Fedora 9 で 6.4 バージョンに更新されている場合は、 次のステップは無視して下さい。

以前のバージョンからアップグレードする前に、管理ユーザーとしてご自分のサイトにログインし、サードパーティー製のモジュールを無効にして下さい。 パッケージのアップグレードが終了したら:

  1. /etc/drupal/default/settings.php.rpmsave/etc/drupal/default/settings.php にコピーして、他のサイトの settings.php ファイルにもこれを繰り返します。

  2. http://host/drupal/update.php をブラウズしてアップグレードスクリプトを実行します。

drupal-date, -cck, -views, 及び -service_links を含む数種のモジュールも Fedora 10 で利用できます。

8.5. Samba - Windows との互換性

このセクションには、Fedora が使用するソフトウェアセットであり Microsoft Windows システムと交流する、 Samba に関連した情報が含まれています。

Fedora 10 には、samba-3.2.1 が含まれています。これは、 Fedora 9, 3.2.0 に含まれていたバージョン上への小変更リリースです。そのため、 Fedora 9 からアップグレードしているユーザーには特別な問題はないはずです。 しかし、Samba のより古いバージョンからアップグレードしているユーザーは 注意深く Samba 3.2 リリースノートを確認することが推奨されます:

http://samba.org/samba/history/samba-3.2.0.html

更に、Samba 3.2 上の新しい条項はメジャーな変更も一部強調しています:

http://news.samba.org/

8.6. メールサーバー

このセクションは電子メールサーバーやメール転送エージェント (MTA) に関連します。

8.6.1. Sendmail

デフォルトでは Sendmail メール転送エージェント (MTA) はローカルコンピューター以外の他のホストからのネットワーク接続を受け付けません。Sendmail を他のクライアントのためのサーバーとして設定するには:

  1. /etc/mail/sendmail.mc を編集して、DAEMON_OPTIONS 行をネットワークデバイスをリッスンように変更するか、dnl コメントデリミッタを使用してこのオプションを完全にコメントアウトしてください。

  2. sendmail-cf パッケージをインストールします:su -c 'yum install sendmail-cf'

  3. /etc/mail/sendmail.cf を再生成します:su -c 'make -C /etc/mail'

8.7. データベースサーバー

[Warning] データベースパッケージのアップグレードに関しては自分自身のリサーチが必要です。

アップグレードしたいデータベースのバージョンについてはリリースノートを確認して 下さい。アップグレードを成功させるために実行すべき操作があるかも知れません。

8.7.1. MySQL

Fedora 10 には MySQL 5.0.67-2 が収納されています。

[Warning] Fedora 10 の MySQL バージョンは Fedora 9 のバージョンとは格段の相違を持ちます。

Fedora 9 に含まれるバージョンからは多くの変更があり、そこには互換性のない 変更も含まれています。

MySQL ユーザーは、使用中の MySQL データベースをアップグレードする前に、 MySQL のリリースノートを検証されるように強くお薦めします。

http://dev.mysql.com/doc/refman/5.0/en/releasenotes-cs-5-0-67.html

8.7.2. PostgreSQL

Fedora 10 には PostgreSQL 8.3.4-1 が収納されています。

Fedora 9 から移行している場合は、特別な操作は必要ないはずです。しかし、 8.3.1 以前の PostgreSQL のバージョンからの移行では、特別な手続きが 必要かも知れません。そのような移行を実行する前に必ず PostgreSQL の リリースノートを確認して下さい。

http://www.postgresql.org/docs/8.3/static/release-8-3-4.html

8.8. 後方互換性

Fedora は過去のソフトウェアとの互換性のために、旧来のシステムライブラリーを提供します。このソフトウェアは Legacy Software Developmentグループの一部であり、デフォルトではインストールされません。この機能が必要であれば、インストール中またはインストール完了後にこのグループを選択することができます。Fedora システムでパッケージグループをインストールするには、アプリケーション ソフトウェアの追加/削除 を使うか、もしくは次のコマンドを ターミナルウィンドウで実行します:

    su -c 'yum groupinstall "Legacy Software
      Development"'
  

プロンプトが表示されたら root アカウントのパスワードを入力します。

8.8.1. コンパイラの互換性

互換性のために compat-gcc-34 パッケージを含んでいます:

https://www.redhat.com/archives/fedora-devel-list/2006-August/msg00409.html

8.8.2. KDE 3 の開発

「KDE 3 開発プラットフォーム / ライブラリー」 を参照して下さい。

8.9. Fedora 10 でのパッケージ更新

この一覧は、(F10)-1 GOLD ツリーと F10 ツリーを指定した期日で比較することにより 自動的に生成されます。その内容は wiki 上でのみ表示されます:

http://fedoraproject.org/wiki/Docs/Beats/PackageChanges/UpdatedPackages

8.10. パッケージの変更

[Note] この一覧は自動的に生成されます

この一覧は自動的に生成されます。翻訳は必要ありません。

この一覧はリリースノート用に自動的に生成されて、wiki 上のみに掲載されます。これは yum-utils パッケージからの treediff ユーティリティを 使用して作成されており、 repodiff --old=< 古い SRPMS リポジトリのベース URL> --new=<新しい SRPMS リポジトリのベース URL>> として動作します。

以前のリリース以降に更新されたパッケージの一覧は、http://fedoraproject.org/wiki/Docs/Beats/PackageChanges/UpdatedPackages で参照してください。全 Fedora バージョン間での主要なパッケージの比較は http://distrowatch.com/fedora でご覧になれます。

9.1. Fedora プロジェクト

Fedora プロジェクトの目標は完全で汎用のオペレーティングシステムをオープンソースソフトウェアだけで構築するために Linux コミュニティーと一緒に働くことです。Fedora プロジェクトは、それに貢献する個々人によって動かされています。テスターまたは開発者、執筆者や翻訳者として、改善へ貢献ができるのです。詳細については http://join.fedoraproject.org を参照してください。 Fedora の利用者と貢献者の間の通信チャネルに関しては、http://fedoraproject.org/wiki/Communicate を参照してください。

Web サイトに加えて、以下のメーリングリストが利用可能です。

以上のメーリングリストを購読するには、題名を "subscribe" とした電子メールを <listname>-request (ここで <listname> は上記リストのうちのどれかの名称です。)まで送ってください。もしくは http://www.redhat.com/mailman/listinfo/ の ウェブインターフェースを使用して講読することができます。

Fedora プロジェクトでは、数種の IRC (Internet Relay Chat) チャネルも使用しています。IRC はインスタントメッセージに似た、リアルタイムでテキストベースのコミュニケーション形態です。これにより、公開されたチャネルで複数の人と会話する、または誰かと1対1で個人的に会話することができます。他の Fedora プロジェクトの参加者たちと IRC 経由で話すには、Freenode の IRC ネットワークにアクセスします。詳細情報はhttp://www.freenode.net/ にある Freenode のウェブサイトを参照してください。

Fedora プロジェクトの参加者は Freenode ネットワークの #fedora チャネルに出ており、 また Fedora プロジェクトの開発者は #fedora-devel チャネルに多く出ています。いくつかの大規模プロジェクトもそれぞれのチャネルを持っています。 そうした情報は、そのプロジェクトのページや http://fedoraproject.org/w/index.php?title=Communicate から入手できます。

#fedora チャンネルで発言するためには、 あなた自身のニックネーム (nick) を登録する必要があります。 /join でチャネルに参加した時に情報が表示されます。

[Note] IRC チャネル

Fedora Project や Red Hat は Fedora プロジェクトの IRC チャネルやその内容に対して何ら管理を行っていません。

9.2. 奥付

この 奥付 という語を我々が使うときは:

  • 貢献者を知る手段であり、責任の所在を提供します。そして

  • ツールと生成方法を説明します。

9.2.1. 貢献者

  • Alain Portal (翻訳者 - フランス語)

  • Albert Felip (translator - Catalan)

  • Agusti Grau (translator - Catalan)

  • Alfred Fraile (translator - Catalan)

  • Amanpreet Singh Alam (翻訳者 - パンジャブ語)

  • Andrew Martynov (翻訳者 - ロシア語)

  • Andrew Overholt (素原稿貢献者)

  • Ani Peter (translator - Malayalam)

  • Ankitkumar Patel (translator - Gujarati)

  • Anthony Green (素原稿執筆者)

  • Brandon Holbrook (素原稿執筆者)

  • Bob Jensen (素原稿執筆者)

  • Chris Lennert (素原稿執筆者)

  • Corina Roe (translator - French)

  • Dale Bewley (素原稿執筆者)

  • Damien Durand (translator - French)

  • Daniela Kugelmann (translator - German)

  • Dave Malcolm (素原稿執筆者)

  • David Eisenstein (素原稿執筆者)

  • David Woodhouse (素原稿執筆者)

  • Davidson Paulo (translator - Brazilian Portuguese)

  • Deepak Bhole (素原稿貢献者)

  • Diego Búrigo Zacarão (translator)

  • Dimitris Glezos (翻訳者 - ギリシャ語、ツール)

  • Domingo Becker(翻訳者 - スペイン語)

  • Dominik Sandjaja (translator - German)

  • Eun-Ju Kim (translator - Korean)

  • Fabian Affolter (翻訳者 - ドイツ語)

  • Fernando Villa (translator - Catalan)

  • Florent Le Coz (translator - French)

  • Francesco Tombolini (翻訳者 - イタリア語)

  • Francesco Valente (translator - Italian)

  • Gatis Kalnins (translator - Latvian)

  • Gavin Henry (素原稿執筆者)

  • Geert Warrink (翻訳者 - オランダ語)

  • Glaucia Cintra (translator - Brazilian Portuguese)

  • Gregory Sapunkov (translator - Russian)

  • Guido Grazioli (翻訳者 - イタリア語)

  • Han Guokai (translator - Simplified Chinese)

  • Hugo Cisneiros (翻訳者 - ブラジルのポルトガル語)

  • I. Felix (translator - Tamil)

  • Igor Miletic (翻訳者 - セルビア語)

  • Janis Ozolins (translator - Latvian)

  • Karsten Wade (素原稿執筆者、編集者、共同発行者)

  • Jaswinder Singh (translator - Punjabi)

  • Jeff Johnston (素原稿貢献者)

  • Jesse Keating (素原稿貢献者)

  • Jens Petersen (素原稿執筆者)

  • Joe Orton (素原稿執筆者)

  • Jordi Mas (translator - Catalan)

  • José Nuno Coelho Pires (translator - Portuguese)

  • Josep Mª Brunetti (translator - Catalan)

    Josh Bressers (素原稿執筆者)

  • Juan M. Rodriguez (translator - Spanish)

  • Kai Werthwein (translator - German)

  • Karsten Wade (素原稿執筆者、編集者、共同発行者)

  • Kevin Kofler (素原稿執筆者)

  • Kiyoto Hashida (translator - Japanese)

  • Krishnababu Krothapalli (translator - Telugu)

  • Kushal Das (translator - Bengali India)

  • Kyu Lee (素原稿執筆者)

  • Leah Liu (translator - Simplified Chinese)

  • Lenka Čelková (translator - Slovak)

  • Licio Fonseca (翻訳者 - ブラジルのポルトガル語)

  • Lubomir Kundrak (素原稿貢献者、翻訳者 - スロバキア語)

  • Lukas Brausch (translator - German)

  • Luya Tshimbalanga ( 素原稿執筆者)

  • Magnus Larsson (翻訳者 - スウェーデン語)

  • Manojkumar Giri (translator - Oriya)

  • Marek Mahut (翻訳者 - スロバキア語)

  • Mathieu Schopfer (翻訳者 - フランス語)

  • Matthieu Rondeau (翻訳者 - フランス語)

  • Maxim Dziumanenko (翻訳者 - ウクライナ語)

  • Martin Ball (素原稿執筆者)

  • Michaël Ughetto (translator - French)

  • Natàlia Girabet (translator - Catalan)

  • Nikos Charonitakis (翻訳者 - ギリシャ語)

  • Noriko Mizumoto (translation coordinator, translator - Japanese)

  • Oriol Miró (translator - Catalan)

  • Orion Poplawski (素原稿貢献者)

  • Pablo Martin-Gomez (translator - French)

  • Panagiota Bilianou (翻訳者 - ギリシャ語)

  • Patrick Barnes (素原稿貢献者、編集者)

  • Paul W. Frields (ツール、編集者)

  • Pavol Šimo (translator - Slovak)

  • Pawel Sadowski (翻訳者 - ポーランド語)

  • Patrick Ernzer (素原稿貢献者)

  • Pedro Angelo Medeiros Fonini (translator - Brazilian Portuguese)

  • Pere Argelich (translator - Catalan)

  • Peter Reuschlein (translator - German)

  • Piotr Drąg (translator - Polish)

  • Prosenjit Biswas (translator - Bengali India)

  • Rahul Sundaram (素原稿執筆者、編集者)

  • Rajesh Ranjan (translator - Hindi)

  • Robert-André Mauchin (translator - French)

  • Roberto Bechtlufft

  • Run Du (translator - Simplified Chinese)

  • Runa Bhattacharjee (translator - Bengali India)

  • Ryuichi Hyugabaru (translator - Japanese)

  • Sam Folk-Williams (素原稿執筆者)

  • Sandeep Shedmake (translator - Marathi)

  • Sekine Tatsuo (翻訳者 - 日本語)

  • Shankar Prasad (translator - Kannada)

  • Severin Heiniger (translator - German)

  • Simos Xenitellis (翻訳者 - ギリシャ語)

  • Steve Dickson (素原稿執筆者)

  • Sweta Kothari (translator - Gujarati)

  • Terry Chuang (translator - Traditional Chinese)

  • Teta Bilianou (翻訳者 - ギリシャ語)

  • Thomas Canniot (翻訳者 - フランス語)

  • Thomas Graf (素原稿執筆者)

  • Timo Trinks (translator - German)

  • Tommy Reynolds (ツール)

  • Valnir Ferreira Jr. (翻訳者 - ブラジルのポルトガル語)

  • Vasiliy Korchagin (translator - Russian)

  • Ville-Pekka Vainio (翻訳者 - フィンランド語)

  • Will Woods (素原稿貢献者)

  • Xavier Conde (translator - Catalan)

  • Xavier Queralt (translator - Catalan)

  • Yoshinari Takaoka (翻訳者、ツール)

  • Yu Feng (translator - Simplified Chinese

  • Yuan Yijun (翻訳者 - 簡体字中国語)

  • Yulia Poyarkova (translator - Russian)

  • Zhang Yang (翻訳者 - 簡体字中国語)

... そしてもっとたくさんの翻訳者たち。リリース後に追加しますので、これらのリリースノートのウェブ更新バージョンを参照してください:

http://docs.fedoraproject.org/release-notes/

9.2.2. 生成方法

Beat (素原稿) 執筆者は Fedora プロジェクトの Wiki 上にリリースノートを直接作成します。重要な変更や機能強化を説明するために、執筆者は他の題材のエキスパートと共に 共同作業をします。編集チームは完了した素原稿の整合性と質を確保し、Wiki の内容を 改訂管理リポジトリー内にある DocBook XML へと変換します。次に、翻訳チームが リリースノートの各言語バージョンを作成し、それが Fedora の一部として一般に 利用可能になります。出版チームもまたこれとその後の正誤表を Web 上で利用可能にします。

hjttp://docs.fedoraproject.org/release-notes